大企業に(一時的に)勤めるのもいいかもしれない

大企業に(一時的に)勤めるのもいいかもしれない

大企業には『教え』『教わる』環境があり、新たな力をつけるのにはいい環境だよ、と言うお話。

前の会社を辞めたのが今年のはじめ。そして、明日から新しい会社に行くことになります。
その間、遊んでいるのはもったいない(そして生活しないといけない(^^;)ので、短期であることを了解いただいた上で働いていました
で、その場所が某巨大法人の『研究所』でした。

僕は今までベンチャー企業という『行動力』を試される環境で、試行錯誤しつつ結果を追求する毎日を送っていました。これはとてもアグレッシブですし、何よりも「自分がやった!」という充実感を得やすい環境です。
でも、体系的に学ばなくてはならないこと、たとえば『理屈』を覚えるには、ベンチャー企業でできないことはないけど大変なのは、経験された方には理解いただけるかと思います。

さて、僕が経験できたのは大きく2つ。

■自然言語処理の基礎的な知識を獲得できた
これが一番大きな収穫です。
インターネットサービスに取り組むにあたり、自然言語は切っても切れない存在です。皆様の一番身近な存在が、そう、検索エンジン。
これが理解できると、Web上に散在している様々な情報が自分にあった形に整理整頓でき、利用される人たちに新たな価値を提供することができるのです。これを給料をもらいながら学べると言うのは非常にありがたいことです。学校ではこうは行きません。
そして、覚えられるペースがとっても速い。自然言語処理を十分に理解をしている人=研究員の人から直々に学べるので、端的に教わることができ、かつわからないこともすぐに質問して解決することができます。通常ですと、本を読むか大学で学ぶことになりますから、こんなに速くは覚えられなかったと思います。

■どのように人と接すればよいか
ベンチャー企業にいると、少ない人数で積極的に仕事をするため、多くの場合はフランクな人間関係になります。限りなく対等な関係を築いている会社もあるかと思います。
しかし、大企業はいい意味でも・悪い意味でも、上下が存在するカタい人間関係が構築されています。そのせいでしょうか、できる限り人を傷つけない・当たり障りがない話し方が普及しているようです。言い換えれば、温和な話し方なのです。
研究員の皆さんと毎日昼飯に出かけたときに(※1)、このことがよくわかりました。

逆に、自分から提供できたものが2つあります。

■プログラミング
今回の僕のタスクは、研究課題をプログラムに起こすこと。
これは、ベンチャーで今まで取り組んでいた『いかにすばやく形作るか』というノウハウがとても活きました。
必要とされた仕事で満足いただけたのが、何よりよかったです。

■開発に際する周辺知識の提供
たとえば、LinuxでSambaサーバを立ち上げたりするノウハウ。
Linuxの設定や最適化をやれる人はやれるそうなのですが、多くの人は研究に集中していてなかなか手に付かなかったり、知る機会が無かったりするそうです。そこを、知っている人間=僕がチョコチョコ設定方法をご案内することで、よりスムーズな研究ができるような環境をお手伝いすることができます。
また、これは自然言語処理の知識を教えていただいた御礼、という側面もあります。

ちょうど、対称になっているんです。

人には本来過ごしやすい環境というのがあります。例えば、僕ならベンチャー企業で仕事をすることなのかもしれません。
そんな中、短期間であれ、あえて違う環境に身を置く事で、お互いの足りなかった知識・知恵・そして人材が交流でき、いわゆるWIN-WINの関係を築くきっかけを作ることができる。これがわかったのは非常に大きいと感じています。

研究員の皆さん、どうもありがとうございました。

※補足1
大企業、特に創業から数十年経過している大企業と言うのは『人を大切にする』土壌が整っていることが多いように感じます。
その反面、中小企業は年がら年中「人が足りない」と言って求人広告を出し続けます。この費用を、少しでも人を大切にする、たとえば人材教育にまわすことができたなら、人を増やさずも社内に「会社の価値を高める人」が増えていくのに。と思いました。

※補足2
プログラムができる人を探されているようです。
会社として体をなしていること(派遣会社経由や、1人の”会社”でもいいらしい)と、C/C++などの『プログラムの基礎を理解する言語』の経験者であることが条件だそうです。興味があれば門を叩かれてもいいかもしれません。

※1
今までは積極的に人と昼飯を食べに行くことはありませんでした。自分の時間がほしい、と思っていたのがとても強いです。
結果として人と接する時間を減らしてしまっていたのかもしれません。

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