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研究計画書と試験、ここからは大卒の人と同じプロセスです。もちろん、これは受験資格審査に無事通過したら挑戦できるプロセスでもあります。ここまでたどり着くのも大変ですが、ここからが本番です。

■受験勉強・研究計画書作成・受験資格審査は同時進行

「受験勉強」「研究計画書作成」そして「受験資格審査」は同時並行で進みます。それも、受験資格審査をパスする前からです。ひょっとしたら、無駄となってしまう戦いかもしれません。しかし、スケジュールを考えるとどうしてもこのような段取りになるのです。

多くの場合、資格審査が8〜9月、本出願が9月〜10月、試験が9〜11月に実施されます。立て続けにあるのです。資格審査が終わるとすぐ本試験です。のんびり構えている場合ではなく、全て同時進行で進めるのです。もちろん、仕事を続けながらです。

僕は、受験対策は4月から、研究計画書は5月中旬から取りかかっています。ただ、筑波大学だけは途中から志望を追加した背景もあり、対策は8月からとかなり遅めです。遅いと本当にしんどいので早めにやってください。

■研究計画書は学校の特色を押さえて

ビジネススクール側は、来てもらいたい学生の像をもっています。このことは、オープンキャンパスやサイトにちりばめられている情報ですから、よく読み取るようにしてください。

例えば、グロービスですと、研究計画書ではなく欧米式の「エッセイ」です。これは、これまでの実務経験をレポートにまとめるものであり、明確に「これまでのビジネススキル」を問われる内容となっています。真反対なのが筑波大学 GSSM でして、研究指向であり内容も通常の研究科のような論文のサーベイ力や入学後の研究計画の質について問われるという、まさに「ザ・研究計画書」を求められます。明治大学 MBS はその中間でしょうか。

そして、研究計画書は配点が高いです。筆記試験が無いビジネススクールは、これが全てだと思ってもいいくらいです。適当にやるのは言語道断、ちゃんとやるにしても事前の準備が欠かせないのはこのような背景があるからです。

■研究計画書の記述について

研究計画書を記述するにあたって、経営の知識がいくらか必要になってきます。この辺りの本を読んでみてください。
前者は実務的、後者はアカデミックです。ただ、両方読まないと補完できない内容があるのは確かなので、両方買っておかれることをお勧めします。ちなみに、普通に読んでいても面白いですよ。

記述に際しては、この本を参考にしています。

もし、 OB の方に見てもらえる機会があったら、添削してもらうといいかもしれません。僕は叶わなかったのですが、先に申し上げた「学校の特色」を踏まえてアドバイスをしてもらえるかもしれません。

明治大学は、受験資格審査が兼ねられているので力を入れて書いてください。実務経験や経営の知識を通常より厳しく判断されるのではないかと考えています。

筑波大学は先行研究について記述する際に論文のサーベイが必要になりますので、僕が受験したビジネススクールの中では最も時間がかかっています。たまたま受験資格審査時にサーベイをやっていたので0からやるよりは早かったのですが、それでも大変なのには変わりありません。そのときに、 CINII のアカウントをもっておくと自宅でスムーズに調べられます。一橋大学附属図書館は一般の方も入れるのでここで調べる手もあります。

■筆記試験について

今回、筆記試験があるのは筑波大学のみでした。

筆記試験は悩ましく、大学入試と違い明確な答えが無い「小論文」が課されるのがほとんどです。過去問や練習問題を解いて、誰かに添削してもらう必要があるかもしれません。

知識の部分は、研究計画書作成時に参考にしたい本と同じです。解答時に参考にした本はこちらです。

まずは問題を解いて、例解と比較することです。ここからスタートになります。多分、最初のうちは絶望します。

他にいい方法は無いのか、という話ですが、予備校(※1)に通う手があります。プロの先生方が、筆記試験の添削や研究計画書に対するアドバイスをしてもらえる仕組みがあります。いくつか挙げてみます。

どこの予備校が合うかというのも、足を運んで比較してみてください。相談窓口が存在する場合もありますので、利用してみるのも手です。出会った先生とマッチングがいいかどうかも、ポイントになります。

■面接試験について

通常、面接試験は研究計画書に記述された内容を基に進められます。従って、何を書いたか忘れたり、別のビジネススクールの内容を思い出してへんてこりんな回答をすることが無いようにしてください。

面接時間は、短くて10分、長いと30分です。質問の仕方にも、学校の特色が現れますので、自分でできる限り想定問答を考えておくといいでしょう。ただ、特徴的な質問として、金銭面(学費)の問題について聞いてくるところがありました。こういった予想もしない質問もあることを、頭に置いてください。

ということで、僕はここに限ってはアドリブがありました…。いや、アドリブばかりだったかもしれない、頭が真っ白で余り覚えてないんです。

■その他

グロービスでは、上司の「推薦状」が必要になります。自分の上司とよくお話をして書いてもらってください。自分が社長の人は…すいません、これはわからないので学校に聞いてください。なお、上司の推薦状が必要なパターンは、会社推薦・派遣枠で入る人も同様となりますが、今回は一般枠での入学を前提として記述しているので省略します。

GMAT / TOEFL のスコアを提出する場合もありますが、僕が今回受験したビジネススクールでは特に求められなかったため、ここの詳細はちょっとわかりません。必要な場合は、十分な準備期間が必要になると思われます。

■ここの土俵はフラット

入学試験からは大卒の人と同じプロセスであり、評価も同じ水準で見られる(事になっているらしい)ので、人並みに対策を練っておくことが大切だと考えています。言い方を変えると、ここまでたどり着けたら結構行けるかもしれませんよ。ただ、合格通知をもらうまで安心してはいけないのは、言うまでもありませんが。

試験日程が全て終わったら、果報は寝て待て、ということでゆっくり待ちましょう。

※1 予備校の話は学校で余りしない方がいいかもしれません。快く思わない先生がいらっしゃると聞きます。

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