Webアプリエンジニア養成読本 Advent Calendar 2014 4日目の記事です。

1日…社内で会議とハンズオン会をやっていたら、いつの間にかAdvent Calendarができていましたっ!(驚愕)。僕の1回目の記事は、軽めの話を書こうかと思います。

きっかけ

僕は、2001年に働き始めて10年ほど、Webアプリエンジニアをしていました。それは、プログラミングに始まり、プロジェクトマネージャや、お客様と折衝に関わる事などもやっていました。その中で、本格的には取り組まなかった事がありました。ITインフラです。

もちろん、Webアプリ開発の傍らITインフラの運用に取り組んでいた事はありました。しかし、それは片手間。また、自社Webサービスを提供する会社に勤めている中で、運用は開発よりも長いのに開発が注目され続けている現状がありました。そんな中、サービスをより安定提供するために、運用にも力を入れたいなとは常々意識だけはしていました。

そう考えていると、たまたまよい機会に巡り会いまして、ITインフラエンジニアに転向したのでありました。2年半前の事です。

ITインフラエンジニアの面白み

僕が考えるITインフラエンジニアの面白みは、次の点にあると考えています。

  1. システム全体を見渡せる
  2. コンピュータの仕組みを深く掘り下げられる
  3. ソフトウェア開発の新天地

1は、サーバの上で稼働するアプリケーションの事を考えながら、ネットワーク・サーバ・OS・そしてミドルウェアをどうして行くか、全体を俯瞰して考えて取り組む事ができるからです。もちろん、プログラマであっても考える事はできるのですが、ITインフラ担当となれば役割分担の中でより深く見る事ができます。

2は、1とはちょっと違います。簡単に言うと「なぜコンピュータは動くのか」を掘り下げる機会が増えます。システム全体の負荷が高まると、そのボトルネックを探す必要が出て来ます。その際、ハードウェア・OS・そしてミドルウェアの仕組みそのものを理解する事で、より根本的かつ効果的な対処を練る事ができます。腕に覚えがある同僚は、ISUCONに出場して腕を競い合っているようです。

3は、今までのITインフラエンジニアの概念とはちょっと離れてしまうかもしれません。多くの方は、ネットワークを敷設したり、サーバを構築・運用する事だと考えられているかと思います。場合によっては、データセンター建設もITインフラエンジニアの仕事のうちと捉えている方もいるでしょう。もちろん、それは間違いではありません。その仕事に携わる仲間もたくさんいます。

現在、AWS(Amazon Web Services)を初めとしたIaaS(Infrastructure as a Service)等のクラウドサービスが全盛の時代です。オンデマンドでサーバリソースを時間単位で利用できるのはもちろん、IaaS はソフトウェアを通じてその機能のほとんどを操作する事ができます。

そうなると、今まで人力で行ってきたITインフラの構築・運用を、ソフトウェアの力を借りて自動化できるのです。僕の場合、今までWebアプリエンジニアとしてソフトウェア開発に携わってきた経験を、ここで使う事ができるのです。Chefをきっかけとして、ソフトウェアの力を使ったITインフラ構築・運用の自動化を推進する風も吹いてきました。プログラマの経験がある人がITインフラエンジニアに転向するには、タイミングが良かったのかもしれません。

自動化の先にあるもの

最近少し悩む事があります。ITインフラ構築・運用の自動化の先に、どんな未来があるのかな、という事です。とても悲観的な言い方をすると、自分の仕事をなくすために自分の仕事に取り組んでいます。

ただ、考え方を変えてみると、また新しい挑戦ができる状況を自分で作る事ができるのではと思っています。5年前、今の仕事をやっている事を僕は全く想像できませんでした。1年前、ITインフラの自動化の議論がここまで盛り上がるとも思っていませんでした。そう考えると、未来にはまたやれる事がたくさんあるのかもしれないのです。

ですから、未来を怖がる事も無いのかなと考えています。

ちょっとポエムっぽくなりましたね

すいません(;^ω^) ちなみに僕のハンドルネームはkoemu(こえむ)ですが、全く関連はありません。

今後は、Webアプリエンジニア養成読本を書いている中で、uzullaさんから受けた圧力(!)や、本に書ききれなかった事、そして本に対して頂いた意見の回答等を書いて行こうと思います。

あっ、著者をはじめ1981年生まれの人が幹事をやる「ハチイチ忘年会」ってのを12/13(土)にやります。IT, Web関連の方でしたら、老若男女どなたでもWelcomeです!ぜひいらしてください。

それでは皆様、ごきげんよう。