hbstudy#18 で GPGPU サーバの選び方についてLTしました

hbstudy#18 で GPGPU サーバの選び方についてLTしました

11日は、株式会社ハートビーツさんが主催する 「hbstudy」 のLTにて、『写真で見るGPGPUサーバの選び方』を発表してきました。

■資料の補足

最近、グラフィックボードをベクトル型コンピュータのように活用するGPGPUという言葉が聞かれるようになりました。もともとGPUは3D描画を支援するハードウェアとして、主にゲーマーの方々に普及していました。3Dは単純な繰り返しの計算が非常に多いのですが、これは物理演算や類似検索を行う時も同じ。そこで、 CUDA などのAPIの整備とともにGPUを安価なベクトル型計算機として用いることが盛り上がっているようです。

さて、最近のCPUで100Wを超えるTDPになるものはハイエンドのものばかりですが、GPUはミドルレンジも100W台のTDPであり、結構な電力量と発熱量があります。そのため、ただ単にPCI Expressの拡張スロットに挿そうとしても、すんなり行かないことは珍しくありません。

そこで、私が GPGPU のシステムを構築する際にいろいろ悩んだ部分の一部をLTにまとめて、 GPU はどういうものがあって、サーバはどういう構造がある、だからこういう点に気をつけて機材を選んでみてください!という発表をしてみました。 GPGPU を始めてみたいけど、どういったサーバを用意すればいいのだろうとか、 1U/2U サーバでどうやったら GPU は搭載できるのだろうか検討してみたいという方の力になれば幸いです。

ちなみに、大規模かつハイエンドの GPGPU コンピューティングを行う場合はこの資料では対応しきれないもっとディープな話がたくさんあります。例えば、科学計算のクラスタや、レンダーファームの構築を行う場合は、この内容だけでは対応しきれません。その際、設計する方は、データセンターのファシリティからアプリケーションの実装の癖まで、しっかり垂直統合して考えて行くことが求められます。

■頂いたお話

GPGPU のプログラミングができるエンジニアはどれくらいいるのか?」。根本的な問題を指摘されてます…。本格的にやろうとするとバッドノウハウがいろいろありなかなか難しいのですが、 NVIDIA のこの2〜3年くらいに出た GPU (GeForce 9800とかで十分)を搭載したマシンで単に CUDA の API を叩く…例えば自然言語処理でよく用いられる TF/IDF を求める計算を行ったりすると、その威力を身近に感じることができるはずです。また、いい例かは悩みますが『Cracking Passwords In The Cloud: Amazon’s New EC2 GPU Instances ? stacksmashing.net』も GPGPU を要領よく使った例の一つです。

最近の GPU は、ストリームプロセッサ(計算部分)数が安いものでも 100 個程度、ミドルグレードなら 400 個以上あります。単純比較はできませんが、 Core i5 の同時4スレッドなんてのは「屁でもない」パフォーマンスを叩き出します。取り急ぎ始めてみる場合は、外部電源端子接続不要な GeForce の 1万円台のものをポンと買ってきてちょちょいと取り付けるのが一番手軽だと思います。

■勉強会の様子について

今回はライブドアの伊勢さんによる『インフラエンジニアに一言』がメインセッションでした。インフラに関する特殊な技術を解説するという形ではなく、どちらかというとこの20年くらい、伊勢さんの経歴をなぞりながらテクノロジーがどう遷移しているか、おさらいをするようなセッションだったのが印象的です。3Dの話もあったのですが、その際にレンダーファームの話題もあがっており、LTの際にこんなレベルの話をしていいのかとちょっと悩みました(苦笑)。

LTのセッションは8名もの登壇者がおり、僕は1人目立ったのですが、持ち時間5分ギリギリでした。皆さんも5分を目一杯使って、様々なパフォーマンス(あえてプレゼンとは申しません!)を繰り広げられていました。LTはメインセッション登壇に比べてずいぶんと敷居が低いですし、簡単に登壇申し込みできる場合が多いので、皆さんもぜひ挑戦してみてください。5分に凝縮して話すのは、意外に知恵がいりますよ!

あと、いちびりな方へもう一言。100人に名刺交換をするより、1回のLTのほうが、自分の存在を広く伝えやすいです。

■最後に

はじめての参加でしたが、ハートビーツの皆様に大変お世話になりました。また、セッティングおつかれさまです。どうもありがとうございました。

Togetter – 「hbstudy#18 「インフラエンジニアに一言」 ライブドア 伊勢 幸一さん」
Togetter – 「hbstudy#18 LT~懇親会」

LINEで送る
Pocket

1つのコメント

コメントは受け付けていません。