スキーの検定種目にある、正式名称「横滑りのショートリズムからベーシックパラレルターン小回りへの展開」、ここでは「横滑りの展開」と略します。2025年より、スキーのインストラクター資格である準指導員・指導員資格試験の検定種目になっています。僕はこの種目で1年目に不合格となり、2年目も練習でだいぶ苦しみました。皆様はいかがでしょうか。
その苦しんだ内容と、どのように改善したのかという話を、オフシーズンに入りたての今、記憶があるうちにまとめておきます。なお、この説明が全て正しいとは限りません。皆さんが練習されるときは、必ず専門員の先生方から指示・解説を受けながら練習を積まれてください。
この記事の要点
- 本種目は横滑り要素の多い小回りである
- 胸・骨盤をフォールラインへ正対させる姿勢を覚える
- デラがけするように滑り降りる
はじめに
僕は、横滑りの展開を「横滑り要素の多い小回りである」と習いました。つまり、小回りにつながるスライドターンを見せていく必要があると理解しています。そのために、胸・骨盤をフォールラインへ正対させる、ずらしながら滑っていく表現が求められています。僕の場合、本番は最初の2ターンをずらし中心に、次の2ターンを少しずつ小回りにしていき、最後の2ターンを小回りにしていきました。
ここで、僕の練習中の動画があります。改善の前後、特に正対させる点を改善している部分をご覧いただきながら、その後の説明を読んでみてください。
胸・骨盤をフォールラインへ正対させる
僕の場合、ずっと苦しんだこととして「腰が横にいってしまう」症状でした。次のような姿勢です。
これだと、体が谷に落ちていかないので、その後の小回りとの動きの一貫性が作れなくなります。指導の際も「これではダメ」と明確に言われるほどダメでした。
ここで僕が教わった体の動作として、次のものがあります。
- 板は前後差をつける。谷足は引き、山足を出す。
- お尻は、真後ろに椅子があると思って腰掛けるイメージで低いポジションを作る。ただし、後ろに座り込むのではなく、股関節を使う。
- 胸・骨盤をフォールラインへ正対させる。
当日、この説明と共に体を「ぐいっ」とされて、「この形を覚えるように」と説明を受けたのを、昨日のように覚えています。
次の画像は、その指示を受けた後の姿勢です。先ほどよりも、胸・骨盤がフォールラインへ向き、体が谷へ落ちていく準備ができているように見えます。
なお、僕はこの姿勢を覚えるために、平日の夜にジムの鏡の前でこの姿勢の練習を続けていました。この姿勢は、スライドターンでコブを滑ることが得意な人であれば、比較的つかみやすいのではないかと思います。実際、準指導員受検仲間でコブが上手だった人はこれが上手だった記憶があります。
デラがけするように滑り降りる
デラがけ(デラパージュ)ってわかりますか?荒れた斜面を均したり、深くなりすぎたコブを整える時の作業のことを指します。技術選で、選手の方がやっていたりするのを見たことがあったり、僕自身もコブのデラがけをよく手伝っています。
僕にとっては、そのデラがけに近い感覚で横滑りをする、という説明がしっくりきました。ただし、作業としてのデラがけではなく、外足で雪面抵抗を受けながら、縦にずれて落ちていく感覚で、ずらしを表現します。これは僕が説明を受けた時にピタッときた表現でした。他の方がどう感じるかはわからないのですが、そういうイメージもありますということを記しておきます。
デラがけ自体を練習する方法として、整備されたコブで「デラがけタイム」が設けられていることがあります。だいたいお昼過ぎと夕方に設定されています。その時に、手伝いに行くことで理解を深めることができます。コブの場合、コブの形状を理解することも同時にできるのでおすすめです。僕が知っているところだと、かぐら・神立高原・八千穂高原スキー場で行われています。
他の人が指摘されていた事項
僕が指摘されなかったものの、他の方が指摘されていた事項として「ターン幅が広くなりすぎる」がありました。種目名に「小回りへの展開」とあるとおり小回りをしないといけないのですが、この幅だと中回りと扱われてしまうのではないかと思われるほどターン幅が広い、ということです。おそらく、横滑りの時に谷に滑り降りられず横に滑っているから起きているように見えました。
あと、横滑りで滑り降りる距離が長すぎていて、最後の小回りができる距離が確保できなくなっているケースです。これは当日の設定斜面によりますので、いくつかの斜面や距離を想定しながら練習する必要があるかなと考えています。
おわりに
横滑りの展開で、僕が苦労した点をまとめました。僕にとってのポイントは、「横滑りをすること」ではなく、「横滑りの要素を使って小回りへつなげること」でした。
お手本は SAJ のサイトに行けば動画がありますから、こう滑りましょう、という説明にはしませんでした。巷で聞くところによると、横滑りで苦しんでいる人が割といるそうです。そういう方のために、何かお役に立つ情報であればと願います。


