2015年を振り返る&退職のご報告

2015年を振り返るエントリです。毎年棚卸ししつつ書くことで、自分が何をやったかを思い出すものになっています。

対外的な活動

今年は大きく3つありました。

  1. 単著の出版
  2. YAPC::Asia Tokyo 2015でのトーク
  3. 都立産業技術高専での非常勤講師

1は、初の単著を出版する運びとなりました。「「ITインフラ監視実践入門」という本を書きました!」というエントリで詳細を書きました。こうして出せることでなんとかほっとしています。

2は、2年連続でYAPCでトークをすることができました。今年は倍率が高くてできるか心配だったのですが、ご縁があり採択していただくことができました。詳細は「YAPC::Asia Tokyo 2015で開発・運用業務改革に関する発表をしてきました&感想 #yapcasia #yapcasiaE」に書きました。

3は、2015年の後期から都立産業技術高等専門学校(高専)でプログラミングの科目を担当する非常勤講師をしています。これは情報教育関係でご縁があり、仕事を紹介してもらった次第です。ソフトウェア開発をするのではなく指導するという毛色の違った仕事ですが、明日の仲間を増やすきっかけになればと思いながら取り組んでいる次第です。

個人ブログ

はてなブックマーク数の表示が2つあるものがありますが、これは2015年10月からこのブログをHTTP/2に対応した際に発生したURIスキームの変更によるものです。前者がhttp、後者がhttpsでアクセスした時のブックマーク数となります。1つしかないものは、パッと見で分かりにくくてすいません、9月まではhttp、10月以降はhttpsと思っていただければ幸いです。

子供が生まれまして、昨年に比べて勉強会へ行けるタイミングがぐっと減ったため技術エントリも減っております。これは、状況が変わって力をを注ぐところを変えているんだな、と思っていただけたら嬉しいです。

状況が変わったことに関連して、「エンジニアとしての落としどころを作る」というエントリを書いたのですが、これが370ブックマークを超えていて、結構伸びたなという感想を持っています。生き方に悩んでいる方が一定数いるのでしょうね。私もその一人です。

会社のブログ

勤務先でもブログ「インフラエンジニアway – Powered by HEARTBEATS」を共同執筆者の一人として書いていました。以下は私が担当したものです。

今年は1月に書いたRundeckのエントリがよく読まれていたようです。ジョブスケジューラの選定は運用時の頭を悩ませる問題の一つであり、かつベストプラクティスがなかなか見つからないところにフィットしたのではと分析しています。

また、運用とは関係ありませんが、Golangに関する記事も読まれているようでして、Golang熱が高まっているのかなと感じる結果となりました。

退職のご報告

先のブログでもおなじみでした、本務として勤務していた株式会社ハートビーツを今年いっぱいで退職することとなりました。謹んで報告いたします。

これからはITインフラが盛り上がるぜ!と思って入社したものの、はじめの頃は肝心のITインフラの運用で大きくつまづいてしまい、多くの人に大変な迷惑をかけてしまいました。そんな中、残されたソフトウェア開発の力を使って、ITインフラを直接扱うエンジニアの仲間の土台を支えるソフトウェアを開発し、自動化・標準化を推進する立場となりました。その中で、初期の失敗を挽回したいという一心で、なんとか今年のYAPCでご報告するレベルにまで到達させることができました。

これも、粘り強い、そして優しい仲間に支えられた結果だと感謝しています。本当にお世話になりました。ありがとうございました。

まとめ

今年は1人目の子供も生まれ、ガラッと生活が変わりました。そのため、独身時代のように仕事中心ではなく、できるだけ多くの時間を家庭の時間として使うよう生活するように変わりました。それでも、思ったより自分は対外的な活動をしているなと感じました。

今ある人生は過去からの連続した変化からの結果で、それが未来に続くという認識は、昨年からは変わりません。しかし、人の生死に限って言うと、連続性がない大きな変化だと受け止めています。正直、どのようにやっていけば良いのか結構悩んだ年になりました。それでも、こうやって生きていけているので、なんとかなっているのかもしれません。

来年は本務の勤務先も変わりますので、また違った変化が起こることでしょう。いろいろなことがありそうですが、まずは淡々と受け止めて、冷静な判断と燃え続ける心をもって事に当たる所存です。

皆様、今年も一年、大変お世話になりました。良いお年をお迎えください。

July Tech Festa 2015 へ行ってきました #jtf2015

今日は、毎年恒例のJuly Tech Festa 2015 (JTF2015) へ行ってきました。

今回は、現在注目の技術を確認することはもちろん、その技術の展望がどのようにビジネスに結びついて行くのかを理解することを求められる日となりました。また、ちょっとだけ英語をがんばったり…しました。まだまだやらないとダメですね…hai。

講演者の皆様、AIITの皆様、そしてスタッフの皆様、どうもありがとうございました!

では、いつも通りメモをまとめます。

セッション

基調講演 – ベンチャーCTO、AWSエバンジェリストを経て考える、クラウド時代に向き合うエンジニア像のこれから

インターネット、モバイル、クラウド、21世紀の3つの技術トレンドと言われるこれらの技術はエンジニアの働き方も大きく変えようとしています。このセッションでは、スタートアップ企業のCTOと、AWSエバンジェリストの経歴をたどった視点から、クラウド時代の真っ只中で、私達エンジニアの働き方はどう変わるのか、技術との接し方や、その時どうしたら幸せになれるのか、未来像をお話いたします

  • 感想
    • 堀内さんってとてつもなくすごい人じゃないってことがわかったのが発見だった。
      • 機会を得て学習して今を作り上げている。
      • 機会があった時に挑戦している。
      • 人の縁から世界を広げている。
      • この流れはうまくやっている人の定石なのだろうと最近感じる。
    • 僕は、純粋に技術が好きで追求する人と、技術を使って問題解決をすることに力を注ぐ人は、良い意味で住み分けた方がいいと思っている。
      • 純粋に好きな人が、未開の技術を切り拓いている。
      • 問題解決をする人が、広く多くの人に技術を価値に転換している。
      • あまり切り分けすぎると対立する可能性もあるので悩む。
    • CTO
      • 僕は興味はありますけど、取り組んでいるビジネスに興味が持てるか課題。
  • 質疑(質問しました)
    • Q: 経営者と腹を割って話す時、または話すための環境づくりをする際に、心がけたことはあるか?
    • A: 特に無いが、人から言われるのは、自分はいつも笑顔で話しかけやすいということ。エンジニアで話しかけづらい人がいるが、エンジニアも特別な人ではないから笑顔で仲間と接することができる人であってほしい。

セッションのメモ

  • 現在はAWSスタートアップのアドバイザーをしている
    • 月の半分は「旅人」
    • スタートアップ → AWS CTO → 旅人
  • キャリアに対する悩み
    • 気になるよね
  • 変化を楽しむ柔軟性
    • 未来は予測できない
    • but 変化は起こり続ける, innovation
    • 楽になる→時間ができる→更に新しいことに時間を使える
    • IaaS主流→PaaS主流(Lambda, GAE, etc..)
      • クラウドプロバイダが注力するサービスレイヤーが徐々に上がっている
    • ≠おまんまの食い上げ
  • 楽しいと思った物にのめり込もう
    • 「強み」がある ○○の××さん
    • 堀内さん: Perl→B2C→ソーシャルゲーム→AWS
  • 技術は手段と心得よう
    • 技術は無くなってもビジネスの課題は無くならない
    • 価値を主にまず提供する 手段は何でも良い
    • 効率化の論点をはき違えない
      • ゲーム基盤共通化→ゲーム毎のチューニングができない、プログラマのライン工化→プログラマのモティベーション低下
      • 自動化のための自動化
      • 流行っているからマイクロサービス
    • 「2枚のピザが食べ切れる」サイズのチーム (Amazonの取組み)
  • いけてるアニキや仲間を見つけよう
    • 玉川さんの圧倒的スペック、常に前向き、弱音を吐かない。
    • 出会い
      • 勉強会 (Shibuya.pm, JAWS-UG)
      • イベント (登壇)
      • 大学・会社
  • スタートアップCTO
    • 強制的に来る: 変化の連続, 意思決定, 課題を考える, 人とのつながり
    • CTOになるのが一つの手

高性能データ処理プラットフォーム – Spark と Cassandraに基づくバッチフレームワークのご紹介

スケールアップの限界に伴い、スケールアウトをさせ並列で様々な処理を行うことが当たり前の時代になってきています。古くからあったRDBベ ースでのバッチ処理が限界となった今、新たなCloud-nativeデータ処理システムを設計し、Apache Cassandra、 Spark、Kafkaなどを活用した高速並列処理で、様々なデータ処理パターンに対応し、高効率なバックエンド システムを実現した理論と実際をご紹介します。

  • 仮題: Apache Spark を用いたNoSQLバッチ並列処理へシフトするための発想転換と実装事例
  • 劉 雨 さん
    • Refrences
      • http://research.nii.ac.jp/~hu/pub/ipsj05.pdf
      • http://research.nii.ac.jp/~hu/pub/PMAM13.pdf
  • NII出身, 博士
    • 並列アルゴリズムが専門

セッションのメモ

  • 高性能, 高可用性: 並列, 実行計画, ダイナミッククラスタリング
  • 現在実装中
  • 並列計算の課題
    • 依存性, 競合, 局所性, 協調, 障害耐性, オーバーヘッド
    • MapReduceは開発・メンテナンスは困難、高コスト。
  • データ並列とタスク並列
    • データ並列: 各計算機が同じ計算ロジックで分散されたデータを処理。
    • タスク並列: 独立したタスクを複数の計算機で同時に実行。各計算機のデータ構造・計算ロジックは一緒ではない。
  • もともとのSparkはインメモリ型MR
    • OHは低い
    • MRだけではない
    • DSL
  • RDD (Resiient Distributed Datasets)
    • インメモリ並列計算のため、RDDという抽象化される分散メモリモデルを実現。
  • バッチ計算の基本パターンと最適化
    • Select, Transform, Sort, Group, Aggregate
    • 基本パターンの組み合わせだけでは低効率
    • しかし効率的なアルゴリズムを作るのは難しい
    • SQLのように自動化できれば最高!
  • HUE EDP
    • HUEとは、ワークスアプリケーションズのERP。
    • 機能的なアプリケーションリポジトリ
    • 高速な計算エンジン
    • 効率的なリソースマネージャ

真剣にDocker運用を考える人に各種監視ツールとサービスを比較

クラウドコンピューティングの採用がサービス運用の俊敏性をあげ、Dockerがこのこの携行に更に拍車をかけている状況かで、インフラ内で動き回るコンテーナーの状態をいかに把握するは、重要な課題になってくるはずです。

今後増加するであろうDocker上での本格運用を考えたときにどのような監視の選択肢があり、どのようなメリットどデメリットがあるか見ていこうと思います。

検討基準の例としては、次のような項目をカバーしたい

監視システムの構築の容易性
システムによって得られる情報の質
広域に分散した監視情報の取り扱い
監視情報を元にしたアラートの設定
Docker以外のインフラ構成要素の監視機能
コスト

  • ポイント
    • サーバモニタリングに商機を見いだしている会社が山ほど出てきていることを認識する必要がある。
    • サーバモニタリングは大抵の場合は商売の要ではない。普通の人がテーラーメードの服を仕立てる必要がなくユニクロなどの量販店で入手すれば良いように、モニタリングサービスもSaaSを中心に利用して行く人が増えるだろう。
    • メトリックを読み取る方法も、確実に変化している。
    • DIYは、よほど勝機がないかぎり手を出す物ではない。

セッションのメモ

  • 前説
    • 方向性は話せる。
    • どうやらテクニカルな問題じゃなさそうってことはわかった。
    • データを取る所はだいたい決まってるしね…
    • 議論の上で情報共有の場にしたい!
    • 時代の変遷をたどろう…他の業界の変化もぜひ参考にする
      • MSP:英國屋, SaaS:ユニクロ
  • 「その技術、どうして使うの?」を問いましょう。
  • Monitiroing Options
    • Work metrics: スループット・成否・パフォーマンス
    • Resource metrics: 使用率・可用性
    • Events: プログラムの変更・通知・スケール
    • Others
  • Alert
  • SaaS
    • 機能の実装は進んでいる v.s. 機能追加が間に合わない
  • 自分の時間をどう使うか
    • 日々アラートの設定を改善することが本来業務
  • DIYで作るとき
    • 自分たちのビジネスの差別か要素となるか(まあそうだわな)
  • Monitoring Docker
    • もう自分たちで作る時代は終わってきている、恐らく一般的な人。
    • 差別化要素になるひと(SaaS, MSP)は作るだろうね。
  • Docker の監視 6社
    • Ecosystem Technology Partner (ETP) Program: Monitoring | Docker Blog
    • コンテナが安定して運用することは無くなる
    • 今までのスピード感では間に合わない
    • そのスピード感に追従できると思われる人を選定した
    • Chef, Ansible でデプロイすることさえ時代遅れ Docker runでさくさくやるのがこれからの常識だ!
  • コンテナが生き死にを頻繁に行う
    • 好き勝手に動いていたら、有人監視で追いつけないよね。
    • Container Changes, Updates Status
    • Performance
    • どこで問題が起きているの?
  • データ「粒度」をどう考えるのか
    • 5分じゃもうダメだ
    • 1秒の世界
      • ごろごろ変わる世界を追尾するにはこのくらいいる
  • イベントとメトリックの関連を出す
    • あー、Graph Explorerっぽくできないとあかんって話だ。
  • 通知のフレキシビリティ
    • コンテナ相互の関係性を捉えた通知を行える環境が求められる
    • 個別に通知設定変更なんてもう非現実的
  • Docker hubにあるpull数ベースのイメージの監視ツール選択状況
    • datadog, New Relic
  • データが取れる所
    • 王道: cgroups, docker api,
    • 非推奨: コンテナ内エージェント, カーネルハック
  • しかーし
    • ドキュメントが雑
    • コンテナイメージの更新 (docker hub の更新頻度、提供状況を確認)
    • データ粒度が表現されていない
    • 価格が不透明: 使われている所が安い
    • Docker以外のモニタリングが無いと厳しい
  • New Relic
    • IPO済み
    • APMが強い。みんなそこを期待している。コンテナはちょっとどうかなー
    • エージェントの癖がんー
    • メトリックと連携する機能が弱い
  • Appdynamics
    • 丸紅情報さんに聞いてみて。
    • まー、エンプラ向きだよね。多分。
  • Mackerel
    • 凄くいいグラフを作っている
    • 試す価値あり
    • ユニクロの服を買うようにまず使うには良い。
    • コンテナ管理はまだまだ。
    • 価格がよくわからん。
  • Sysdig cloud
    • カーネルをいじってモニタリングしている
  • scout Appdynamics
    • cgroupsから取ってる
    • 変なファンドが入ってないらしい
  • Signalfx
    • メトリックのcollationについてはめっちゃ凄い。
    • ステルスでやってきたけど、ここでぐっと前に出てきた。
    • バックエンドのインフラがごろごろ変わるから不安定になるかもしれない。
    • メトリックの測り方がだいぶ違う。
    • 値段は3倍だけどその価値を出しているとも言えるかも。
  • Librato
    • fluentd agent を使っている
  • datadog
    • 必要があれば個別にデモします!
    • 最大1秒間隔までいけます (1年間), Roll-up しない(おおそうだったんだ)
  • DIY
    • 大変なだけだよ やめとけや、というメッセージあり。
    • LLD (Low Level Discovery) をどうすんの?
    • Sensu, Prometheus

英会話カフェ

  • 自己紹介と、先生と簡単な会話。
  • 単語力なさ過ぎて辛かった。
  • とは言え公で話す良いチャンスになって良かった。
  • 入門レベルの人ももっと来てほしいと思った。みんな中級以上で肩身が狭い。

最前線で戦う若手インフラエンジニアたちが語る「技術トレンド」と「数年後の未来」

PaaS基盤・モニタリング基盤・ホスティング基盤・自社サービス基盤・MSP サービスなど様々な技術・基盤に関わっている、単著執筆・雑誌の寄稿・本の査読・様々な勉強会での発表・勉強会の開催などの経験をした IT インフラの技術トレンドを抑えた若者が、下記のような内容に関して話します。

これからのキャリア
現職の内容や、今後目指したい職位・職業
今楽しいと感じているのは何か?自分がやらねば、と強く感じているものは何か?
これからの技術トレンド
特に、自分の取り組んでいる業務の観点から
次世代の若者 or 業界の先輩

  • 感想
    • 話の流れがまとまっていて聞きやすいパネルディスカッションでした
    • 内容は @rrreeeyyy さんがいつも隣にいるので、彼らからいつも聞く話がまとまっているなと思った。
    • ブログを通じて、一人一人が考えている片鱗を知ることができるようフィードをチャットに流すシステム、非常にいいと思いました。技術の仕事をやるとどうしても会話が減ったりして仲間のことを理解しきれないこともあります。
    • 機会や情報は自分で取りに行くことは大前提とは言え、仕組みでやりやすくすることは重要だと思いました。
  • 質問しました
    • Q: 近い年代同士で、技量を高め合う為に何か取組みをしているか?または考えているか?皆さんはどちらかといえば「できる」人たちで、自分を高めることはできる。でも、仕事は仲間同士でやる物だから、引き上げは必要だと思いますがどうでしょう。
    • A: @hfm さん
      • ペパボ: インフラだけ横串。インフラのメンバーで全員で集まって定期的に情報共有。
      • チャット、GitHub Enterpriseなどにアウトプット。
      • Slackにブログを通知する仕組みがあり、それを読み合っている。みんなの想いを共有している。
      • とはいえ、自分で取りに行く力が無いときついと思うとのこと。(それは同感)
    • A: @y_uuk1 さん
      • ブログのブックマーク数によって報酬の制度 (実績解除システム)
        • すし!
      • 先輩に追いつけば自然と高まる!

その他

  • @jhotta さんと、個人的に技術・ビジネス・経営の話を織り交ぜて、自分が見えていないレイヤーの話を聞く機会があって本当によかった。こう言う相談ができる人が実は身近にいなくて、悩んでいるところだった。どうもありがとうございました。
  • マルチクラウドデザインパターン
  • 野良Wi-Fiがすごくて、特にホールで会場で用意しているWi-Fiに接続しづらい状況が頻発した。できるかぎり会場で用意しているWi-Fiを利用してもらうよう、積極的に誘導した方が良いと思う。

ロジカルプレゼンテーション・ディベート入門講座を受講してきたよ

4月12日(土)・13日(日)になりますが、N&Sラーニングさん主催の「ロジカルプレゼンテーション」(12日)・「ディベート入門」(13日)講座を受講してきました。講義の事を、「きっかけ」「講座の内容」そして「活かせそうな所」の3点にまとめてお話ししてみたいと思います。

■きっかけ

春に大学院を修了したのですが、修士論文を書いていて痛感したのが「論理的に話をまとめるのが苦手」ということでした。これは議論の時も同様で、どうも都合が悪くなると違った話にそれてしまう癖がありました。そこで、論理的に話をまとめる力を集中してつけられる機会を設けようと、ディベートの講座を受けようと決めました。

ただ、ディベートやロジカルシンキングの講座って数多くありますよね。ではなぜN&Sラーニングさん、いや、講師である西部さんに習う事にしたかと言うと、ずーっと前にお会いしていたからです(笑)。速読講座の講師をやっている今村さんと共に、ブックトークオフという本を紹介しながら飲むイベントでご一緒していたのでした。そう、知っている人の知っている人だから安心だろう!と、なんていうのが最後の一押しだったのです。

そう、論理的に話すのが苦手な自分が、知人の知人をたどった行き先が、今回の講座だったのです。

■講座の内容

講座は2日間あります。僕なりに理解したポイントは、1日目は「Quick Thinking」、2日目は「争点を押さえる」ことであります。

1) Quick Thinking

1日目は、ロジカルシンキング…即ち論理的思考を鍛えつつ、更にプレゼンテーションを通じて主張する訓練を行います。ここでキーになるのが「Quick Thinking」、素早く思考することです。時間のない相手に、今すぐ2〜3分で論理的に伝えるためには何をしなければならないかを学びます。午前中こそ座学で学んでいましたが、午後になるとワークショップをガンガン行って体で理解して行く流れになります。

論理的思考だけなら修士論文の執筆などで鍛える事ができます。ただ、それを素早くするとなるとまた別の訓練が必要になる事がわかりました。これは、決して拙速という意味ではありません。

2) 争点を押さえる

2日目は、ディベートです。ディベートは、争点を理解し、論理的な議論を通じて主張の優位性を競うゲームです。決して、論理を使って相手を打ち負かすテクニックではありません。議論ですので、当然ですが前日のQuick Thinkingができている事が前提です。さらに、相手が話している論点を記録に頼りながら(そう、記憶ではありません!)攻略して行きます。午前はシミュレーション、午後はガッツリとディベートのワークショップです。

議論には議題が与えられていますが、意外や意外、議論を振り返ってみるとどんどん争点がずれて行くのがわかります(笑)。記録と議題に照らし合わせて、論点が何かを素早く理解し議論できていなかったのが、よくわかりました。これが、僕の弱点だったのです。

以上、ワークショップを通じて、Quick Thinkingと争点を押さえることを学びました。

■活かせそうな所

僕がぱっと思いついた所で、次の3つがあります。

  1. 会議などの議論の場で活かす
  2. 緊急事態(災害・システム障害)での判断力の養成
  3. 小論文などの受験対策

1ですが、これはディベートがすぐに活かせそうな場ですよね。おかしな会議だと、1時間後に「あれ、何の話をしていたんだろう?」というものがあったりします。1時間、無駄ですよねー。そこで、この講座を受講すれば、会議の議題に沿って自分の意見を主張し、まとめていく力を養う事ができるのではないでしょうか。

2ですが、僕はITインフラの構築・運用に携わっている仕事柄、機材故障を初めとしたシステム障害はどうしてもつきものです。そこで、短時間で復旧させるためには今何をすべきか、優先度をつけて判断し、行動するための思考訓練の機会となるのではと考えました。そう、ディベートで培うスキルは、災害等の緊急事態にあたる場合全般に活かせる訓練なのではと思います。

3ですが、打って変わってこれは試験対策ですね。小論文試験は、60〜120分程度の決められた時間に、出題者の意図を理解して、制限された領域(原稿用紙)に論理を展開して行く必要があります。僕も大学院受験時に経験がありますが、いきなりやってもうまく行きません。単に原稿を書くだけでもダメです。もし、小論文試験が苦手だと思う方は、特にロジカルプレゼンテーション講座を受講してみる価値があるはずです。

ロジカルシンキング・ディベートのスキルは、ビジネスばかりでなく、受験にも活かせそうですね。

■まとめ

ここまで、「きっかけ」「講座の内容」そして 「活かせそうな所」の3点についてお話ししてきました。ここで学ぶスキル、特にQuick Thinkingや争点を押さえる力は、ビジネスはもちろん、緊急事態や受験等にも活かせそうなのが良かったです。

2日間、日中目一杯使って講義とディベートを行うのですが、実は結構安いのです。僕の受講時は2万円でした。この手の講座って2桁万円くらいかかるのではと考えがちですが、そんな事は無く、経済的に無理なく受講する事ができました。ただ、ものすごく脳みそに汗をかきます。これは覚悟した方がいいかもしれません(笑)。また、ディベートは継続して訓練することでより上達できそうなこともわかりました。またN&Sラーニングさんではディベートの勉強会(会費 1,000円/回)も催されているそうですので、今度時間を作って足を運んでみようかと考えています。

最後に一つだけ。クリティカルシンキングの訓練を受けた僕の上司がよく話している事があります。「論理で相手を打ち負かせては行けない」ということです。論理的思考の訓練を受けた人が、論理を武器にして相手を押しつぶす行為は、プロボクサーが拳でケンカをする事に等しいくらい卑怯な事です。言葉の拳は、時として物理的な拳よりも相手を傷つけます。これだけはやめてください。

さて、僕の論理的思考のスキルはあがったでしょうか。また、議論時に争点をはっきりさせて話を進められているでしょうか。今後、仕事や研究の中で、じわじわと結果が出てきたらいいなと思っています。

■参考リンク

「起業を増やさナイト」に行ってきた – 見聞を積もう

昨晩は、あるtwitterの盛り上がりから開催する運びとなった「起業を増やさナイト」に参加してきました。紹介してくれた @f1at さん、感謝!

■起業は苦しい物だと思っていた

僕は、これまで社長に近い場所で仕事をしてきました。それは、資金調達の立ち会いや、個人保証の印鑑請求におよぶなど、起業家=社長の厳しさの側面をつらくなるほど見ることでもありました。どれほどの想いがあっても、その目の前の厳しい現実を、僕だととても乗り越えることはできるなんて、到底思うことなどできませんでした。もし、起業するにしても、ファイナンスを行わず自己資金で小さくやろう、そう考えていたのです。

■周りにいる人は同じ志だった

いくら知人に紹介してもらったイベントとはいえ、どんなもんじゃと疑心暗鬼になっていたことは確かです。

でも、企業とは直接関係のないイベントで知り合った、様々な方がこの起業イベントに参加していたのです。起業は最後は自分でやる物なのだけれど、周りに同じ志の人がいたのだ、と言うだけで本当に助けられた気分でした。

■話の概要

簡単ですが、僕の琴線に触れた事項をまとめてみます。この欄は、質問した際に伺ったことや、直接お伺いした内容を含みます。ほかにも聴講された方がいらっしゃいますが、それぞれ琴線に触れた事項が違うはずですので、検索して合わせてご覧になってみてください。

磯崎さん

  • 経営経験者は、日本では希少な人材。失敗さえもバリューになる。
  • 初期の間違いほど修正が利かない。特に、出資割合を十分考慮すること。
  • 出資を受ける際の契約条項を十分確認すること。特に、自分たちに不利になりかねない部分に要注意。
  • 今の時代にはエクセルがある。計画をすることで、少なくても「できないこと」「失敗するパターン」をあらかじめ知ることができる。計画が変わることはあまり問題ではない。
  • 銀行は思考が統一されているが、投資家は人それぞれ。まずは一人でも多くの投資家に会い、想いが共有できる人を見つけよう。

村口さん

  • 戦後直後に成長した企業は、$1=?360という戦勝国に履かせてもらったべらぼうに安いレート(「下駄」と言う言葉が出てきました)で世界に切り込めた訳だから、$1=?90の僕らの時代が大変なのは決しておかしな話ではない。
  • 米国のVCが成長したきっかけは、旧来の日本が大事にした「系列取引」に鍵がある。残念なことに、日本は逆の方向へ進んでいる。
  • 資本主義を使いこなす…「格差」は容認しなければならない(但し貧困は全く違う問題)。これとどうつきあうかを考えておくこと。
  • 起業は体力勝負。若い方が得、と理解しました。
  • 桃太郎がやったことを思い出そう!
  • 日本とシリコンバレーの起業家に差があるとしたら、世界観。日本人は首都圏や日本国内に終始しているが、シリコンバレーの人は世界を見ている。大風呂敷を広げている訳ではない。そのような見識を持つために、見聞を広める…特にその筋のメッカを必ず訪れることが肝要である。ただ、プロセスとして小さな市場をステップにすることはある。
  • 市場と需要がある…にぎわいのあるところに活路を求めていく。
  • 起業家は、まず行動。動いてから、考えていく。
  • 想いの上に、しつこさ・根性・気合いが重なり、それが10年続けることができれば成功への道は開ける。
    (その背景に、人が言う「優秀さ」はあまり関係ないのだなと思いました)

藤野さん

  • 相手は、話をしている自分のその先の背景を見ながら話している。
  • 税金は払ってなんぼである。社会貢献の第一歩である。
  • お金は使うべきところに使う。什器等、もらえる物はどんどんもらってお金を使わないようにすべし。
  • 損しても殺されない人からお金を調達しよう。かなり具体的でした。
  • 成功の十分条件はない。必要条件がある。
  • 「労働観」の意識…特に「会社」と言う言葉が出たら気をつける。場合によっては、想いが一致しない人と別れることも考慮する。お金は、身を削って働いた代償ではなく、僕はお客様からの感謝の気持ちと価値を定量化して取引することだと思っています。
  • 「想定外」の想定。想いもよらぬことはいつでも起きる。それは起きるものであり、起きた後のファイトが重要なのである。
  • スタッフとの日頃のコミュニケーション、重要。
  • 「牛」と「熊」 (ブルとベア)

■僕には見聞が必要だ

僕が村口さんへ「日本とシリコンバレーの起業家の差」を質問した際に伺ったとても大切な言葉。「世界観」。僕にはこれが足りないことが明確にわかりました。今からでも独立することはできますが、それにしては見えている範囲が狭すぎました。世界でIT技術がどのように使われているか、まだまだ知らないことばかりです。昨年のベトナムに限らず、使える時間をフルに使って、国内外の様々なシーンをつぶさに見ておかなければならない、そう考えました。

これは、僕の中長期な課題として、とても明確なものになりました。自分の考えていることが本当に自信を持てる物なのかを確かめられ、そして自分がまだ見ない新しいことが発見できるのではないか、そんなわくわく感が湧いてきます。

そうしている間に、起業の想いが固められるような気がしてきました。これが、今回のイベントで最も大きな収穫です。

■起業は簡単ではないけどやればできる物だ

これが、今回のイベントを通じてわかったことです。先に述べた起業家の苦しみから逃れることは難しいことに代わりはありません。しかし、それをも上回る想いがあれば、しっかり乗り越えられるし実際にこえている人がいることがわかっただけでも、とても勇気づけられました。

そして、起業のための実践的…それは本に書かれていないような泥臭さも伴う話が、かえって僕らが起業の現実を正確に知る機会になりました。それは、理解が浸透していない不安から、問題点がわかる安心感に変わった瞬間であります。

しかし、そのためには僕にはまだ時間をかけてやらなければならないことがあることがたくさん見つかりました。やりたいことを何となく、ではなく、どうしてもやりたくてたまらないものをしっかり固めていく。僕に今ある、単なるサラリーマンとして勤めているのとは違う環境を活かしながら、それはできるはずです。

■やっぱり飲みにいってしまった

で、その後にたまたま同席していた @ogijyn さん, @takahashim さんはじめとした何名かで銀座のなじらてで一杯ひっかけてきました。結構無茶振りでしたが、2次会も起業の熱い想いが広がる話になりました。悩みはつきないのだけれど、前進することを決して忘れず邁進している皆さんの話を聞いて、僕もハッパをかけられ家路につくのでありました。

名刺交換させていただいた方々、お会いしたすべての皆さん、そして講師としてとても貴重かつ熱いお話を賜った磯崎さん・村口さん・藤野さん、どうもありがとうございました。そして、また皆様お会いするときを楽しみにしています。

マネジメントの勉強はしたけどまとめきれない時に読む本

チームをマネジメントするために、技術的な側面よりも心の側面に焦点を当てた本が出版されました。

村田祐造氏 著『チームの心を一つにする技術 “常勝リーダー”だけが知っている

■チームをまとめるのは難しい

大なり小なり、チームを持った人が必ず悩むこと。それは「まとめること」そのものであります。言ったことは伝わらない、勝手なことをする人がいる、そしてバラバラになってしまう。

僕も、ずっとこの悩みを持ち続けています。だからといって一人でやってしまえばその仕事は終わるかもしれませんが、いっこうに自分の仕事の領域を抜け出すことはできません。小さいまんまで終わってしまうんですね。これはとても悲しい。でもどうにかしたい。

■タグラグビーを通じた出会い

昨年の秋ですが、CLA主催の『体験型チームビルディングセミナー』で、先に紹介した本の著者である村田さん(ムラタぐさん)の講義を聴講する機会に恵まれました。

セミナー内でタグラグビーをプレイします。タグラグビーは、ラグビーからケガをする危険のあるプレーをのぞき、老若男女誰でもが楽しめるルールにアレンジしたラグビーです。しかし、ラグビーの本質であるチームでプレーすると言う部分は生きており、ワンマンプレーでは本当の勝利にたどり着けない仕組みになっています。最近流行している、団体戦がなく一人でプレーするスポーツとは趣を異にします。

そこで、強く学んだこと。それは『感謝』の心を持つこと。悪いことがあったとしても、いつかは日々自然にできるように。そうすることで、自然に相手を受け入れられるようになり、チームが一体となっていくきっかけをつかめるということです。

■挑戦はいきなりはできない

ムラタぐさんは、モティベーションの状態を「フロー(+の状態)」「ノンフロー(−の状態)」として分けて解説されています。今まで、モティベーションをあげるために無理矢理「いける!」なんてやることを強要された経験を持たれている方もいると思います。それとはまた違った、今ある自分の能力・背景の受け入れ方について解説されています。やり方は違いますが、NLPで受けたアプローチに似ているなと思い出しました。

その感謝から始まり、それを取り巻く自分の内面の次のレイヤー(詳細はぜひ本で!)が成り立ち、初めて自分の外側に出てくる「挑戦」に結びつく、と言うロジックになっています。それを通じて、周囲に慮る気持ちが自分の中に育っていきます。

自分が起点なのですが、今までの自己啓発本と違って最後まで自分にとどまるのではなく、周囲に対してプラスのエネルギーがあふれる自分になるためにどうするのか、という観点が特筆できるポイントです。

■実践方法はやると結構恥ずかしい

私はセミナーを通じて、本に書かれている実践方法を実際に体験したのですが、これを実際にやるのは結構恥ずかしいです!でも、会社でやってみましたらなかなかイケてました。まずは「傾聴!」のサインからいかがでしょうか。ここで、一人一人が話し手に傾聴していないことから気づくはずです(※1)。

また、個人でできるものはチームでやるものよりもやりやすいので、一人で笑ってしまうこともあると思いますが、お試しください。気持ちが少しずつ変わってくるはずです。

■こういう人が読むといいんじゃなかろうか

となりますと、

  • 会社である程度結果が認められてポジションがどんどん良くなっている…けど、チームを今ひとつまとめきれなくて困っている人。
  • 会社になんか許せない奴がいる。
  • チームで挑戦するために今ひとつ覚悟を決められない。

この3点でしょうか。僕にとっては、以前のセミナーの復習のための教科書として活用しています。

ビジネス系の本全般に言えることですが、実践を推奨している手法をいきなり全部やるとつぶれてしまいます。特に、セミナー等で実践方法を直に学んでいないと、かなりの確率で挫折します。ですので、自分ができそうだ、これはやってみたいと言うモティベーションになれるものから、はじめてみてはいかがでしょうか。

あと、タグラグビーは本で書かれているチームワークを直に学べる機会ですので、イベントを通じて汗を流しながらマネジメントについて考え直すのもとても良い時間になるはずです。ムラタぐさんが経営されている『スマイルワークス』さんでも主催されていらっしゃいます。

一人では生きられない、というのは言葉ではわかります。でも、中身として理解を深めるのは一生かけても難しい、人生の課題です。そのヒントをつかむきっかけとして、読まれてみてはいかがでしょうか。

※1: 傾聴していると、ミーティングも早くかつ効率的に進むんじゃないかと感じました。