読書感想: ざっくばらん – 本田宗一郎著

サンフランシスコに出張してきまして、アメリカの広さと価値観の幅広さにただただ驚き、日々を過ごしています。

さて、そんな中で日本から海外に進出するにあたって、過去海外進出を成し遂げた人たちが、まさに進出しているときに何を見て、何を感じ、そして何を考えてきたのか知りたいなと思うようになりました。

そこで、本田宗一郎さんのエッセイ集「ざっくばらん」を手に入れて読んでみた感想を残しておきます。まとめかたが誰かに似たような感じかもしれませんが、まねてます。

はじめに

「ざっくばらん」が出版されたのが1960年(昭和35年)。ちょうどその頃、ホンダの公式サイトの年表によりますと、1959年に米国ロサンゼルスに進出、1962年に四輪自動車を発表した、まさに成長真っ只中の頃でした。

ご存知のとおり、ホンダは欧米で大変普及しており、米国でも高速道路を眺めていれば必ずホンダ・アキュラのロゴを掲げた自動車を見かけます。さて、その結果を分析してあれこれ議論することは可能ですが、それをまねただけでは同じ結果にたどり着くことは難しいと、僕は感じています。

そこで、先ほども書きましたが、本田宗一郎さんが、結果が出る前に「何を見て、何を感じ、そして何を考えてきた」のかを知りたいと思い、この本を手に取りました。

手に取りました…と書きましたが、今は米国にいるので紙の本を取り寄せるには時間がかかりそうです。しかし、そこが現代!電子書籍という海を越えていても待たずして本を手に入れる最高の環境があるではありませんか。ということでKindle版で読んでおります。

僕が読んでいたポイント

引用しつつ、そのときのメモを書き残しておきます。ブログの節は本の章そのまま該当します。

技術とは

日本にはいくらも技術者はいるがなかなか解決できない。気づかないからだ。もし気づけば、ではこれを半分の時間でやるにはどうすればいいかということになる。そういう課題が出たときに、技術屋が要る。

まずは問題に気づくことが肝要。いきなり手持ちの技術を使って結果として難しく解決しようとしたり、焦点違いの結論を導き出すことがなんと無駄なことか。自分が技術者をやっていて、一番はまってしまう問題だ。

汗と創意

日本のオートメーションのあり方に、僕は疑問をもっている。具体的にいうと、オートメーションの前の段階にコンベアというのが使われるようになった。これは人間の手ではどうしても疲れるし、能率が悪いというので時間を動力化した。ところが現在の日本では、何でもかんでもコンベア化して得意になっているのが多い。人間で手渡ししたほうが早いものもあるのに、そんなことは御構い無しだ。

今やっていることは本当に自動化?省力化と勘違いしてない?っていうインフラエンジニアをやっているときにもっと真剣に考えなければならなかったことだった。技術で解決させたと見せかけて、実際に能率が上がっているのか、評価しなければならない。

ちなみに、この節では最後に時間の大切さを訴えています。本田宗一郎さんは、お金も大切していたけれど、何より時間を大切にしていたのではと本から読み取りました。

個と全体

僕はこの節が一番好き。

デザインというものは、人の心を捉えるものだから、道楽した人でないと人の心に触れることが難しいということになる。

僕の周りに「この人はすごい」と感じるデザイナーさんがいるけど、そういう人は決まって遊び上手だった。UXの説明はこの一文で十分じゃないかと思う。

たくさんの引き出しと、たくさんの人との関わりが基礎にあって、そしてそれを活かすために技術が必要なんだろうな。

日は新た

大人というやつは、うんと進歩的にものを考えても、以前はこうだったという観念が根強く残っている。

時々、自分は老害になっていないかと心配になることはある。ソフトウェアエンジニアリングの進歩は早い。若い人がどんどんやっているところを見習うくらいでちょうど良いのかもしれない。

国民性論

民族の考え方は必ず製品に出てくる。おそろしいほど思想を反映する。

みなさん知ってますか。米国発のオンライン決済できるアプリには、たいていRefund(返金)機能があります。米国は返品して当たり前の文化でして、問題が起こった時はもちろん、ちょっと気に入らないくらいでもRefundします。日本でアプリを作っていると、まず考えないことです。

そういうことを発見することがどれだけ大切で、もっと観察していくことが必要だと知った一文でした。本田宗一郎さんも、米国の車をそうやって観察していたんですね。今も昔も、工業製品もソフトウェアも、何も変わらないのでしょう。

レースは目的ではなく単なる進歩のための手段だから、ざっくばらんでやりたいものだ。

ISUCONやると、ぐっと腕が上がる人っていますよね。僕もいろいろ見つめ直せます。レースに出よう!

自動車がアクセサリーだ

本田宗一郎さんは既に1960年のときに、自動車は実用を満たしてファッション・アクセサリーになると予想していました。事実、日本がバブルの時はそういう雰囲気があったように思います。翻って現在はどうでしょう。日本の市中で見るのはミニバンばかりでして…退化?楽しむことを日本人は忘れつつあるのでしょうか。

人の欲望により良い形で寄り添うのが進化なのかもしれません。

美と個性

デザインの話がまた出てきております。

デザインが人間を相手にしたデザインである以上、狭い世界であくせくしていたんでは、人の心をギュッとつかむような訴求力が出てきっこない。
旅行をするこということは、難しく言えば、自分と長年なれ合ってきた環境を一度突き放すこと、そして異なった環境の中に自分を置いてみることで、もう一度自分をとりまくものとのフレッシュな関係を生み出すことではないだろうか。(中略)土地、人情、風俗の違ったところで、本当の旅の味を味わえる人は、みんなデザイナーになれる要素をもっているということである。

人を相手にする以上、人を知るために旅に出る。

今のこのサンフランシスコ出張も、僕にとっては旅です。アメリカには、東京とは全く違った土地、人、風俗があり、その観察を日々楽しんでいます。そんな日々に少し慣れて…慣れ切らない状況で東京に帰った時、自分は東京をどう観察するのでしょうか。

ネオ能率論

一番最後の人間のカンではわからない段階になって、初めてストップ・ウォッチを使う

目で見てわかること、根本的におかしいところに目を向けずに、いきなり測定して最適化しようってのはよくないという話。そして、勘に頼らず計測する大切さも述べられています。あてずっぽで計測して結局何だったっけ、ってことになる自分に対しての戒めの言葉です。

世の中は何といっても若いものが中心になって動かしているのだから、彼らの共鳴を得られないような世迷い言で動かそうったって無理がある。

共鳴か。

真理に徹す

人は信用したほうが得である

疑いだしたらきりがないし、その疑うコストって本当に酷い。

欧州断想

引用はありません。

この章では、フランス・ドイツを巡った時の話が書かれています。電気を使ったオートメーション化が進むのが必然な当時、各国のメーカーがどのような思想でそれらを導入するかを観察しに行っています。

ルノーの話では、大変よく「仕事が電気がする」状況になっていたものの、稼働効率がよくない。ではなぜ人を使わないかというと、当時は賃金が高いという問題があり、機械を入れたほうが結果として安くなっているからというものでした。

一方、フォルクスワーゲンは当時はそこまで機械化が進んでおらず、当時の日本のような資本が少なく人間が多い国には、こちらのほうがまねしやすいというものでした。一方で、賃金が上がってきた時は、機械化は推進しなければならないとも語っています。

「どうしてこうなっているのか」という観察の結果が様々な角度で端的にまとめられた、自分が見方を教わったような章でした。

保護と自立

スピードの前には、どんなサービスも問題にならないということである。

ここは、当時サービスがそれほどでもなかったPAM AMが米国〜日本便にジェット機を導入した結果、これまでサービスに定評があったがプロペラ機のままで速度が出ないJALが負けた、という文脈で語られています。

早いというのは、とてもわかりやすく、何事にも代えがたいサービスですね。

最後に

最初の章「技術とは」に、こんなことが書かれています。

僕は、本を読むのが嫌いだ。極端ないい方をすると本というものは過去のものしか書いていない。僕は、本を読むと、それにとらわれてしまって、何だか退歩するような気がして仕方ない。

最初の章にこれが書いてあっておいおいなんだよ、いきなりこの調子かとパコーンと殴られたような気分でした。

ただ、読み終わって思います。亡くなった今でも、本田宗一郎さん自身の話を聞ける、よい機会だったと。それに、この本は進行形のことが書かれていて、結果があまり書かれていない。とらわれるものがないどころか、頼るものすらない。

よく観察してこい、それが結論なのかもしれません。

ツアー・オブ・カリフォルニア 2017 Stage 1 を観戦してきた #tourofcalifornia

サンフランシスコ出張シリーズが続いております。

ツール・ド・フランスを観戦したのが2014年。またいつか自転車ロードレースのプロツアーを観戦したいと思っていた矢先、東京にいる同僚から「koemuさんが出張中、ツアー・オブ・カリフォルニアがやってるはずですよ」と教えてもらったのでした!これはしめた!!

ということで、先週の日曜日、ツアー・オブ・カリフォルニア (Tour of California)の第1戦を観戦しに米国カリフォルニア州の州都 サクラメントに足を運んできました。その際にGreyhoundというバス会社のバスを使ったのですが、それもちょっと書きます。

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(第1戦で勝利を収めたキッテル)

はじめに

ツアー・オブ・カリフォルニアは、今年で11回目。7日間開催されます。ジロ・デ・イタリアに出ないけど強い選手が出る、自転車ロードレース好きなら知る人ぞ知る大会です。今年からUCIワールドツアーと言って、強豪チームのみ入ることのできるグループに仲間入り。格も上がりました。

もちろん今年も有名選手が登場。マイカ、キッテル、そしてサガンが出場。ゴール前のスプリント勝負が盛り上がること間違いなしの役者が揃っています。

第1戦の開催場所は、サンフランシスコの州都 サクラメント。そう、カリフォルニア州の州都は、ロサンゼルスでもサンフランシスコでもなく、サクラメントです。僕もこのイベントで知りました!サクラメントはサンフランシスコよりもきれいでコンパクト。ただ、街中に人が歩いておらず、浮浪者も見ず、なんか歩いていると不安になる都市でもありました。

※ただ、Greyhoundのバスターミナルの西から中心に向かう道には浮浪者がたくさんいました。怖くて走って逃げました。

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模様

朝9時前にサクラメントに到着して、軽くコースを散策。良い観戦ポイントを見つけて、そこで観ることにしました。自転車ロードレースの観戦は、通り過ぎるほんの一瞬のために観戦することになりまして、待っている間は退屈です。ただ、今回は幸いなことに、女子はクリテリウムで市内を数十周すること、そして男子も最後に市内を3周するので、市内で観る分にはお得な日となっていました。

前座で、ツール・ド・フランスですと、競技前にパレードがありスポンサーからノベルティが配られたりするのですが、ツアー・オブ・カリフォルニアにはありませんでした。

まず、11時過ぎに男子がスタート。一旦、郊外に出ます。その間、女子の最終日のクリテリウムが催されていました。日本では女子プロって聞きませんが、欧米にはあるんですね!もうそれ自体に驚きました。

そうそう、女子の選手の方々も、下手な男子プロと同じくらい体格が良くて、言われたり髪をよく見ていたりしないと女子と気付かないくらいです。日本では女子の模様は伝えられていないかもしれないので、せっかくですからクリテリウム中に撮ったビデオを置いておきます。

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そうそう、ビデオを見ていただくとわかりますが、選手が通りかかる時にやる、あの広告の看板をバンバンやるの、楽しいですよ!ただ、選手は本当に目の前を通るので、くれぐれも接触しないように注意。

そして、男子。こちらは日本でもJ SPORTS 4の視聴契約をされている方なら観ることができます/した。ツール・ド・フランスの時も思いましたが、男子は肉体美ってレベルで鍛えられていてすごいです。世界レベルは違うな、と。スプリント中のキッテルを見ているといつも戦車かと思いますが、本当に戦車ですね。

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(キッテルを先頭に、サガンとデゲンコルプが追う。)

この日はキッテルが勝利!奥様と喜び合っているのが印象的でした。こういう風景は、テレビの先だけの出来事だと思っていましたが、間近で見られてなんか幸せな気分になれました。

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残念ながら2着だったサガン。「はいはい、次・次!」とクールダウンに向かうのが印象的でした。それにしても、サガンはかっこいいですね!

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あっ、今回は選手が1日に何度も来るので写真を撮ってますが、選手は通常一瞬かつ1回きりで通り過ぎてしまうものなので、写真なんか撮らずにしっかり自分の目で観戦してください。もし一眼レフで撮るなら、望遠レンズがあると便利です。僕は日本からの荷物が重くならないよう50mm F1.4しか持ってきていなかったのでした。

そうだ、次回があるならそうしたいなーと思ったことがあります。VIPチケットの購入です。

日によって値段が違うのですが、初日は$225でした。高い?って思うでしょう。公式サイトを眺めていて僕もそう思いましたし、多分、日本でいう花火大会の特別観覧席くらいのものだろうとも考えていました、会場に来るまでは。ただ、会場に来てわかったのは、公式サイトに書いてあることも含め以下の特典があるということでした。

  • チームプレゼンが間近で見られる (初日だから)
  • 飯や飲み物が出る (なんと市内は日曜日ほとんどのレストランが休み!)
  • ゴールライン間近で観戦できる (これは想像がつく)
  • 選手がいない間オーロラビジョンで模様が見られる (暇つぶしできる)
  • 表彰式が間近で見られる (見たかったー)

いかがでしょうか。これに$225払いたいと僕は思いました!もし、今後行かれる方がいたら、ぜひVIPチケットも検討してみてください。

交通 – Greyhoundについて

閑話休題。Greyhoundとは、全米を網羅する長距離路線バス会社です。米国の映画で、貧乏な主人公が長距離バスに乗るシーンを見たことがある人がいるかもしれませんが、まさにあれです。今回は、このバスでサンフランシスコとの間を行き来しました。

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サンフランシスコからサクラメントまでは150kmくらいありますが、その区間の運賃が往復$27.50!(税込)。日本では考えられない激安運賃です。ただ、激安なのには訳があります。自分でいろいろ頑張らなくてはなりません。例えば…

  • チケットはネット予約で買うほうが安い (これはいい)
  • 乗車口は当日の直前に聞かないとわからない (掲示板がない)
  • 電源・Wi-Fiはあるけど動かない時がある (往路がダメだった)
  • 発車1時間前にはバスターミナルに来たほうがいい (旅客機みたい)
  • スタッフは最低限の仕事しかしない (治安はあるがサービスなんてのはない)

という感じです。

後で知りましたが、ネット上の噂によれば「点呼がないので途中で席を立ったら時間になると容赦なく置いていかれる(実際点呼はない)」とか「場所によってはバスターミナルの外は犯罪多発地域(実際オークランドとかやばそう)」など、いろいろあるようです。実際、今日のお昼時にこちらの同僚に「Greyhoundでの米国での旅は、IntermediateかAdvancedレベルの難易度だよ。」と言われました。どうりで緊張感が上がったわけだ…。ただ、帰りの女性のバスの運転手さんの振る舞いが気さくで印象的でした。ずっと乗客と喋りながら運転してましたけど、運転もうまかったです。

乗客の方たちですが、男女それぞれいましたが、英国風に言えばいわゆる労働者階級の人が多いです。そうですね、サンフランシスコで仕事をしていると、接したことのないカテゴリにいる方たちでした。本当に米国は広いし、いろいろな人がいる、そんな中でやっていく必要があるんだなということを体感した出来事でもありました。

とはいえ、僕はたったカリフォルニア州内しか乗っていないのです。Greyhoundの本当の凄さは、州をまたいで乗るような旅をしないとわからないのかもしれません。

僕はこういうの嫌いじゃないです。若い方は、こういう旅もいかがでしょうか。

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最後に

ツール・ド・フランスのように、街じゅうでお祭り騒ぎ!とまではいきませんが、素晴らしい天候の中でトップ選手の活躍が見られる、楽しめる大会であることがわかりました。自転車ロードレースの観戦は忍耐がいるので万人にお勧めはできないのですが、積極的に見てみたいと思われた方にはツール・ド・フランスよりは観戦しやすい大会として推せます。

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また、道中でアメリカの広さというのを思い知りました。僕は、アメリカの、それもサンフランシスコのほんの一部しか知らないってことを身を持って知った1日となりました。アメリカは広い。

#Exploratorium はサンフランシスコで科学を一日中体験できる楽しい博物館

サンフランシスコ出張シリーズが続いております。

先週末は、サンフランシスコの現地の同僚に薦めてもらった、 Exploratorium (エクスプロラトリウム)という体験型 科学博物館に足を運んできました。

科学好きな老若男女、特に小学生くらいのお子さんにオススメのスポットです。1日つぶせます。

「アクセスと概要」「展示内容」そして「感想など」の3点をまとめてみます。なお、サンフランシスコの観光ガイドを何かしら読んだことがある前提で書いております。

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アクセスと概要

Exploratorium は、サンフランシスコの東側の埠頭の並びにあるPier 15, 17にあります。Ferry Buildingからは大人の足で徒歩5分ほど、有名な観光地であるFisherman’s WharfからもMuni Metro(路面電車)のF系統で1本、”Embarcadero and Green Street.”電停で降りてください。いずれにしてもわかりやすい場所にあります。

2017年5月当時、大人の入場料は$29.95です。高い?そうですね、値段を見たら高いのですが、中に入ったら「こりゃ$30するわ」と感心しました。とにかく広いし、とにかく体験型展示物が多くて、全部しっかり遊ぶと1日で終わりません。

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来られる時は、食事をしっかり食べてから来るといいです。僕は朝食をそこそこに食べてきてしまったため、お腹がすいて3時間経った際に耐えられず食事を食べに外に出たくらいです(笑)。なお、博物館の中にもレストランがあります。

トイレも広く、車椅子対応はもちろん、オムツ替え台もあります。小さなお子様連れでも安心です。

なお、展示解説には日本語はありません。中国語はありました。

展示内容

展示は6+1のゾーンで構成されています。

  • 0: Getting Started (はじめに)
  • 1: Human Phenomena (人の性質・現象)
  • 2: Tinkering (機械・機構)
  • 3: Seeing & Listening (見て聞く)
  • 4: Living Systems (生物のしくみ)
  • 5: Outdoor Exhibits (外の展示)
  • 6: Observing Landscapes (ベイエリアの風景)

0は、入口すぐにある展示です。館内案内リーフレットには「好奇心を目覚めさせる」ゾーンとありまして、いきなりいろいろいじれる場所があります。小さい子が飛びついていろいろいじっているのが印象的でした。このあと、まだまだあるのですけどね(笑)。

1は、人の性質を体験しつつ知るゾーンです。予期しない出来事に遭遇した時に人はどんな顔をするのかとか、人は周りに影響されるとか、そして自分は人から見てどう思われているのか…など、さまざまな研究に基づいた人の性を体験できます。ある程度難しい話がわかる、小学校高学年以上のペアでいくと結構楽しめるはずです。

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2は、力学などを中心とした物理現象を体験できるゾーンです。自転車をこぐ作業を、ロボットのシリンダーを自分自身で操作することで何が起きているのかを理解したり、熱の現象を知ったりなど、ものが動いたりするのを触って体験することができます。幼稚園生や小学校低学年の子でも、楽しめるのではないでしょうか。

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また、2のゾーンの近くには作業場があり、展示物自体を作ることができる工作機械が並んでいます。日本にも体感できる博物館は存在しますが、展示物そのものを作ることができる作業場がこうしてオープンになっているのはなかなか衝撃的でした。

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3は、音と光に関する展示です。湾曲した鏡の前に立つとなぜか立体的に周りが映し出されたり、筒の水が特定の周波数で共振する様を実験を通じて理解することができたりなどします。日本の教育過程だと、中学生で音や光の性質を学んだ人だと、何を学んだのかよく理解できる展示になっています。

4は、生物のしくみです。バクテリアや、細胞の仕組みなどを学ぶことができます。生物が好きな人は楽しめるかも。

5は、外の展示です。外ではないと実現しにくい大型の展示物があります。個人的には、切手サイズのドミノが徐々に大きくなって、小さな机のサイズの板を倒すまでに至る展示が面白かったです。

6は、ベイエリア(サンフランシスコ周辺)の風景を眺めながら、その歴史を知る場です。また、レストランもこのゾーンにあります。最後に休憩してください〜

感想など

森羅万象のしくみは学校の授業や本で知ることができます。しかし、実感はあるでしょうか?そんな「本物」の体験をさせたいという親御さんはもちろん、大人でも改めて自分の知的好奇心をくすぐる体験をしたい!という方には本当にオススメです。大切なので2回どころか3回も言ってますが、しっかり触れて回ると1日では足りません。

また、このスポット、僕が読んだことがある日本の観光ガイド(ことりっぷ、とか)には掲載されておらず、日本人の観光客の人は見過ごしてしまうスポットなのでは、とも思いました。実際、日本語のブログでここを取り上げている記事はあまり見ないのですよね。僕も、同僚に教えてもらわなければ行くことはなかったと思います。なんてもったいない!

最後に、 Exploratorium のすごいところは、Webサイトや本で展示物そのものの作り方が紹介されていることです。作るまでが体験!なのかもしれませんね。

おまけ

あっ、Exploratorium がいいな!って思った方は、California Academy of Sciencesもあわせてオススメです。こちらはGolden Gate Parkにあるので、中心からはやや離れております。

追記: 別の同僚に聞いた所、毎週木曜日は営業時間が延長されて、かつ夜は大人のみ入場可ですがお酒を楽しみながら館内を巡ることができるのだそうです。

サンフランシスコにしばらく出張しています

4月12日から7月2日まで、日本を出てサンフランシスコに来ています。もちろん仕事です。2016年9月以来、約半年ぶり 2回目です。今回は長いですね。

なんとなく、日記的にまとめてみます。

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(4/22に催されたMarch For Scienceの様子。目抜き通りのマーケットストリートを埋め尽くすこの人の数。日本じゃデモでここまで人が集まることなんて考えられないですね…)

仕事の状況

ある日、「斎藤さん、サンフランシスコに行ける?3ヶ月くらい。」と言われまして、ぴょんと飛んできました。相方は、共働きの中で家事・育児が相当大変になることを想像できていたと思うのですが、快く了承してくれました。本当に感謝しています。

こちらで仕事をしますので、当然、英語のみでのコミュニケーションになります。先輩・同僚の中には日本語が通じる方もいるのですが、せっかくこちらに来ているのでできるだけ英語で書く・話すよう心がけています。

英語の話が出ましたが、英語で説明するのはやはり大変です。仕様の説明はさることながら、それ以上に経緯や背景を話すのが難しいですね。説明中に “Make sense!” って言われないと不安になります(笑)。まあこれはこれであるのですが、それ以上にきっついなーというのが、日常会話です。単語が出ない出ない(汗)。

こちらに来てまだ10日しか経っていませんので、本当にこれからというところです。日本では経験しないことをたくさん味わうことになりそうですが、「やっていく!」気持ちを大切にしていきたいと思っております。

私生活について

自宅にいる時と違い、家事と育児をすることがなくなりました。独身に戻ったような気がしつつも、さて自分は実際に独身だった時にどうやって時間を過ごしていたのか、さっぱり覚えてないものですね。宿に帰りますと、最初何をしようかと悩んだくらいです。今は、相方が時々送ってくれるおチビの動画を観ては癒されていたり、普段読む時間が取れない本や情報を読み込んだりして過ごしています。

平日の夜は、たまに同僚と飲みに行ったりしています。英語で日本の観光スポットや、お勧めのつけ麺を話したりしています。僕が薦めるところはこちらであまり知られていないところが多いらしく、これまた説明することになるので、英語力もつく機会となっております。ちなみに、こちらはビールとワインが安くておいしいので、大変ありがたいです。また、カクテルの発信地でもあるそうで、刺激的な一杯をいただいたりもしました。

#badhombre #sanfrancisco #cocktails Very exciting!

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休日は、はじめての週末は久しぶりに二度寝をしたり、グダグダと宿で過ごすなりして時間を消費していました。とはいえ、やっぱり退屈になってしまいましたので、二週目からは東京から一緒に来ている日本人の同僚と観光をしていたりします。以下は牡蠣ですが、海によって特性が違う(以下は3種類)とのことでそれぞれ味が違っており、なかなか興味深い体験でした。

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この後も、いろいろ計画して各地を巡ろうかと企んでおります。Meetupとかにも顔を出してみたいです。

ちょっとした事件

先日の金曜日、サンフランシスコ市内中心部の一部で停電事件がありました。朝9時過ぎから夕方5時くらいまで停電していまして、私を含め会社で仕事ができない人が続出していたようです。飲食店ももちろん影響が出ていました。

ただ、こちらではあまり混乱はなく、それどころか街中では「いい天気だし、金曜日だし、もう休みにしてしまおう!」なんて人もちらほら見かけました。サンフランシスコの持つ、良い意味での余裕を感じた週末でした。とはいえ、停電しないに越したことはないですね。

最後に

この状況、英語にちょっと不安を抱えている典型的な日本人サラリーマンの海外出張そのものですね(笑)。

東京では家族がいましたが、こちらにはいませんから、ひょっとしたら孤独を感じる時もあるのかもしれません。ただ、それはそれで、そうなった時に考えようと思っています。今は、起きてもないことですからね。

やるべきことをしっかりやり、日本では経験できないことを積み、そして息抜きは欠かさずやっていこうと思っております。

もし、サンフランシスコ周辺にお住いの方がいましたら、夕飯でもご一緒できたら幸いです。Facebook, Twitterでお声がけいただけましたら幸いです。

男性をうまく撮るために「男性ポートレートライティングDVD」を買ってみた

最近、カメラマンのタクマ クニヒロさんがご自身で制作されている教材「男性ポートレートライティングDVD」(以下、教材)を購入して、いろいろ学んでいるところです。せっかくなので、「購入の動機」「どの辺が役に立ったのか」そして「今後どうしていきたいか」の3部に分けて書いてみます。

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(珍しく相方のNikon D3100+35mm F1.8で撮りました。自分のカメラを撮りたいから。)

購入の動機

僕はアマチュアではあるのですが、頼まれて人を撮るときがあり、その際にイベントで子供を撮るか、男性を撮影することが結構多い人です。大人の女性はほとんど撮りません。女性は撮っても相方くらいかもしれません。

一方で、世の中には女性を撮るためのテクニックを解説した本や雑誌の記事はよく見かけます。みんな女性を撮りたいってのはあるのでしょうか…僕、全くその趣味がないので全然興味が向かなかったんです。そんでもって、自分が欲している男性を撮影するための技術解説はほとんど見ないのです。

さらに困ったことに、男性ってのはなかなか笑いません。本当に笑いません。「ほら、笑って笑って!」って言って笑う人はまずいません!!!結婚式とか発表会とかの撮影を頼まれた時、本当に困ります。酒席である程度時間が経つと、その場が盛り上がり、結果として自然に笑みがこぼれる場ならなんとか笑顔で撮影できるくらいです。せっかく記録に残すなら、笑顔がいいじゃないですか。

そんな中、タクマさんのブログに「男性ポートレイトライティングDVD、先行予約のお知らせ | カメラマンへの道」という記事があがっていることを知り、これは渡りに船と考え購入するに至りました。

どの辺が役に立ったのか

教材を通じて一通り学んだ後、たまたま会社の新オフィスオープニングパーティにカメラを持って足を運んだ時のことです。なんとなく写真をとってましたら、いつの間にか写真当番になっていました。この日はその予定はなかったのですが、本当にたまたまです。

実は、撮っている時に教材にあったコミュニケーションのしかたを早速実践していました。後でLightroomでRAWデータを見返してわかったのですが、以前に比べて圧倒的に笑顔が引き出せている!と、PCの前で思わず笑顔になってしまいました(笑)。

そして、初回特典で購入したこともあり、「人を撮る時のコミュニケーションスキルを学ぶ」という資料もありました。撮影のその時ばかりでなく、準備から撮影後に至るまでカメラマンとしてどのように振る舞えばより良いのか学ぶことができ、大変有意義でした。言い換えれば、プロフェッショナルであるタクマさんの営業・対話テクニックがまとめられている、「本当にこれはいただいていいのか?」と思うくらいの貴重な「秘伝のタレ集」とも言うべき資料でした。自分はPDFに取り込んで、iPhoneで読めるようにしています。ちなみに、カメラマンでなくても使える対話テクニックがあるので、それだけでも学びがあります。

この教材は12,000円(購入時)しまして、人によっては高いと思うかもしれません。ただ、どんな高くて、良い機材を買うよりも、コストパフォーマンスがいいのではないでしょうか。あっという間に結果が出ました。それに、教材に収録されているコミュニケーション方法やポーズを実践するには、iPhoneのカメラをはじめとしたどんなカメラでも実践できます。

今後どうしていきたいか

この教材、前半はコミュニケーションについて、中盤はポーズについて、そして後半はライティングのことが解説されています。

自分が本当に学びたいことは、後半にあります。手元でうまく活用しきれていないクリップオンストロボを使って、光を自由に操りつつ、もっとカッコイイ写真を撮りたい、そういう気持ちがあります。今のままですと、なんとなく一眼レフカメラに使われているような気がしています。また、自分が撮ってもらえる立場だったら、かっこよく撮れていたら嬉しくなりますよね。

すぐに機会が来るとは思っていないのですが、一方で機会が来た時に準備してからでは遅いとも思っています。だからこそ、やれる時に準備していきたいなと思っております。

今回は、男性をうまく撮るための教材「男性ポートレートライティングDVD」を、「購入の動機」「どの辺が役に立ったのか」そして「今後どうしていきたいか」の3部に分けてご紹介しました。僕のような、アマチュアだけれど人に撮影を頼まれるような人がステップアップするために、そして撮影した人が喜んでもらえるような写真を撮影するための技術を獲得できる教材であることをお話しました。恐らく、プロフェッショナルの方でも、活きた実践例を学ぶことができるのではないでしょうか。

僕はソフトウェアエンジニアなので、写真撮影は現在のところ本業ではありません。ただ、なにかと写真撮影を頼まれる今日この頃、よい教材に出会えてよかったな、そして多くの人にお勧めしたいなと思い、ご紹介した次第です。

※教材はタクマさんのWebサイトから購入可能です。教材は紹介したものを含め2017年3月現在6種類あります。