ロジカルプレゼンテーション・ディベート入門講座を受講してきたよ

ロジカルプレゼンテーション・ディベート入門講座を受講してきたよ

4月12日(土)・13日(日)になりますが、N&Sラーニングさん主催の「ロジカルプレゼンテーション」(12日)・「ディベート入門」(13日)講座を受講してきました。講義の事を、「きっかけ」「講座の内容」そして「活かせそうな所」の3点にまとめてお話ししてみたいと思います。

■きっかけ

春に大学院を修了したのですが、修士論文を書いていて痛感したのが「論理的に話をまとめるのが苦手」ということでした。これは議論の時も同様で、どうも都合が悪くなると違った話にそれてしまう癖がありました。そこで、論理的に話をまとめる力を集中してつけられる機会を設けようと、ディベートの講座を受けようと決めました。

ただ、ディベートやロジカルシンキングの講座って数多くありますよね。ではなぜN&Sラーニングさん、いや、講師である西部さんに習う事にしたかと言うと、ずーっと前にお会いしていたからです(笑)。速読講座の講師をやっている今村さんと共に、ブックトークオフという本を紹介しながら飲むイベントでご一緒していたのでした。そう、知っている人の知っている人だから安心だろう!と、なんていうのが最後の一押しだったのです。

そう、論理的に話すのが苦手な自分が、知人の知人をたどった行き先が、今回の講座だったのです。

■講座の内容

講座は2日間あります。僕なりに理解したポイントは、1日目は「Quick Thinking」、2日目は「争点を押さえる」ことであります。

1) Quick Thinking

1日目は、ロジカルシンキング…即ち論理的思考を鍛えつつ、更にプレゼンテーションを通じて主張する訓練を行います。ここでキーになるのが「Quick Thinking」、素早く思考することです。時間のない相手に、今すぐ2〜3分で論理的に伝えるためには何をしなければならないかを学びます。午前中こそ座学で学んでいましたが、午後になるとワークショップをガンガン行って体で理解して行く流れになります。

論理的思考だけなら修士論文の執筆などで鍛える事ができます。ただ、それを素早くするとなるとまた別の訓練が必要になる事がわかりました。これは、決して拙速という意味ではありません。

2) 争点を押さえる

2日目は、ディベートです。ディベートは、争点を理解し、論理的な議論を通じて主張の優位性を競うゲームです。決して、論理を使って相手を打ち負かすテクニックではありません。議論ですので、当然ですが前日のQuick Thinkingができている事が前提です。さらに、相手が話している論点を記録に頼りながら(そう、記憶ではありません!)攻略して行きます。午前はシミュレーション、午後はガッツリとディベートのワークショップです。

議論には議題が与えられていますが、意外や意外、議論を振り返ってみるとどんどん争点がずれて行くのがわかります(笑)。記録と議題に照らし合わせて、論点が何かを素早く理解し議論できていなかったのが、よくわかりました。これが、僕の弱点だったのです。

以上、ワークショップを通じて、Quick Thinkingと争点を押さえることを学びました。

■活かせそうな所

僕がぱっと思いついた所で、次の3つがあります。

  1. 会議などの議論の場で活かす
  2. 緊急事態(災害・システム障害)での判断力の養成
  3. 小論文などの受験対策

1ですが、これはディベートがすぐに活かせそうな場ですよね。おかしな会議だと、1時間後に「あれ、何の話をしていたんだろう?」というものがあったりします。1時間、無駄ですよねー。そこで、この講座を受講すれば、会議の議題に沿って自分の意見を主張し、まとめていく力を養う事ができるのではないでしょうか。

2ですが、僕はITインフラの構築・運用に携わっている仕事柄、機材故障を初めとしたシステム障害はどうしてもつきものです。そこで、短時間で復旧させるためには今何をすべきか、優先度をつけて判断し、行動するための思考訓練の機会となるのではと考えました。そう、ディベートで培うスキルは、災害等の緊急事態にあたる場合全般に活かせる訓練なのではと思います。

3ですが、打って変わってこれは試験対策ですね。小論文試験は、60〜120分程度の決められた時間に、出題者の意図を理解して、制限された領域(原稿用紙)に論理を展開して行く必要があります。僕も大学院受験時に経験がありますが、いきなりやってもうまく行きません。単に原稿を書くだけでもダメです。もし、小論文試験が苦手だと思う方は、特にロジカルプレゼンテーション講座を受講してみる価値があるはずです。

ロジカルシンキング・ディベートのスキルは、ビジネスばかりでなく、受験にも活かせそうですね。

■まとめ

ここまで、「きっかけ」「講座の内容」そして 「活かせそうな所」の3点についてお話ししてきました。ここで学ぶスキル、特にQuick Thinkingや争点を押さえる力は、ビジネスはもちろん、緊急事態や受験等にも活かせそうなのが良かったです。

2日間、日中目一杯使って講義とディベートを行うのですが、実は結構安いのです。僕の受講時は2万円でした。この手の講座って2桁万円くらいかかるのではと考えがちですが、そんな事は無く、経済的に無理なく受講する事ができました。ただ、ものすごく脳みそに汗をかきます。これは覚悟した方がいいかもしれません(笑)。また、ディベートは継続して訓練することでより上達できそうなこともわかりました。またN&Sラーニングさんではディベートの勉強会(会費 1,000円/回)も催されているそうですので、今度時間を作って足を運んでみようかと考えています。

最後に一つだけ。クリティカルシンキングの訓練を受けた僕の上司がよく話している事があります。「論理で相手を打ち負かせては行けない」ということです。論理的思考の訓練を受けた人が、論理を武器にして相手を押しつぶす行為は、プロボクサーが拳でケンカをする事に等しいくらい卑怯な事です。言葉の拳は、時として物理的な拳よりも相手を傷つけます。これだけはやめてください。

さて、僕の論理的思考のスキルはあがったでしょうか。また、議論時に争点をはっきりさせて話を進められているでしょうか。今後、仕事や研究の中で、じわじわと結果が出てきたらいいなと思っています。

■参考リンク

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