自転車にもオートバイ同等の権利と義務を
自転車に向けられている目が厳しいものとなっている
僕は葛飾区に住んでいるせいか、近くの荒川へ自転車でよく走りにいきます。しかしその荒川、各所に”20Km/h制限”、そして最近ではこんなお触れも出ました。
■荒川下流河川敷利用ルールの試行について – 荒川下流河川事務所
このルールは自転車だけのものではありませんが、少なくても気持ちよくロードレーサーで走ることがしづらくなるルールである事は間違いありません。
その一方で、荒川には自転車以外にも、ランニングや野球を初めとした別のスポーツを楽しむ人も数多くいます。たぶん、お互いにプラスの側面で見ている状況ではないことは確かです。うちの上司から聞いた話によると、歩行者がサイクリストにペットボトルを投げつけたり、ケンカが起きているというらしいです。夜の東西線並みにひどいですね。
公道は自転車の無法地帯だ
というと言いすぎかも知れません。ただ、公道を走ってみると、自転車は少なくてもスクーターと同じ車(厳密には、道交法の軽車両)の扱いであるのにもかかわらず、道路の右側を走る『逆走』、信号が赤でかつ車が来ているのにぶっちぎる『信号無視』、そして歩道をベルを鳴らし歩行者を蹴散らす『思いやりのない』走行が、少なくても東京23区内で目立ちます。
特に逆走は、同じ道路端を走るほかの自転車やオートバイ・スクーターに対しても危害を加えかねない危険走行であります。僕も路駐をしている車の陰から突然姿を現すママチャリにヒヤッとした事は1回やそこらではありません。どんなに気をつけても怖いものは怖いですね。
スクーターが守っているものを、自転車が無視していいわけがありません。
その一方でサイクリストは権利を主張している
自転車雑誌やWeb上を読みまわっていると、発言力あるサイクリストが「もっと快適な自転車道を!」と申しております。それは、僕だってアムステルダムやパリのように自転車専用道が都心に整備されたらどれほど気持ちよく走れるのかと思っています。
でも、逆走などルール・マナー違反をし続ける自転車に対し、サイクリストではない人はどう思うでしょうか?何を寝言を、といわれて当然です。いや、ロードレーサーやMTBを楽しむサイクリストは守っていて、無茶をしているのはママチャリだ、という人もいるかもしれない。だけど、サイクリスト以外にとって、自転車はすべて同じ自転車なのであります。
公道を走る自転車は冷たい目線で見られる
休日、長距離を走ると必ずといっていいほどクラクションを鳴らされます。まるで、自転車は歩道を走れと言わんばかりに。不思議と、平日の通勤では鳴らされないのですけどね。車を運転するプロフェッショナルな人、たとえばトラックやタクシーの運転手の方には存在を認めてもらっている(?)と思えるのだけれど、サンデードライバーにはどうも邪魔がられているらしい。
これは、スクーターでも似たような傾向があるみたいです。ま、ランスが本で書いていたように、よほどのことがない限りシカトに限るということではありますが、気持ちいいものではないのも確か。サイクリスト以外の人たちに、自転車の持つ正当な立場を理解されきれていないのであります。
だから義務を守ろう
いかなる自転車も、歩行者や自動車と共存しつつ楽しく走る事ができるようになるためには、まずは義務を負わないといけません。それは、法律で定められたもの、人を思いやるマナーを初めとした不文律のもの、様々なものがあります。
最近の自転車ブームにのって、自転車のユーザが増えている事は自転車の世界にとってとてもいい事です。しかし、義務を無視した走りをしていけば、権利は勝ち取れないどころか、ますます規制されることは間違いありません。こうして、荒川にも規制の網がしっかりと張られつつあるのを、皆さん見ているわけです。
たぶん、このブログを読んでいただいている方は、実は問題ない方ばかりだと思うのです。わざわざ探してきていただいているわけですから。では、そうでない人にどうすればいいのか、という問題があります。
いっそのこと自転車にも免許を
そこで、自転車にも免許を与えるようにすればいいのです。スクーターよりも簡便に、しかし確実にルールを周知すべく講義を受けてもらい、免許を交付。逆走を初めとした違反があれば科料を初めとした罰則をしっかり求められるようにする。これで、ルールとマナーの底上げをしていきます。警察もかえって収益口が増えていいかもしれません。
また、事故発生件数も増えていますから、強制の自賠責保険も整備。僕は任意保険に入っていますが、万一があると大変な治療費と慰謝料を払わなければならないのは車と全く同じです。このあたり、車と同じ水準の意識へ持っていかなければなりません。車の保険で収益が出づらくなった損保会社にも、新しい収益口ができるはずです。
自転車ばかりではなく、関係機関の利益も考えつつ整備すれば、結果として自転車の立場もよりよくなっていくことでしょう。
しかしどう声を上げればいいのか
一人でやってもなかなか難しいのがこういう活動。これが悩ましい。うーむむ。
上記は都市の自転車交通について問題提起をしつつ、楽しさを伝えている疋田さんの本。実は、僕も自転車通勤を始める前後に『自転車ツーキニスト』を読んでいろいろのめり込んだのであります。こうして、書籍を通して発言するというのは、ひとつ有効な方法なのかと考えています。
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