Archive for 12月, 2010

2010年の師走は催しづくし! – 立ち位置を見い出せ

今年の年末は、例年にないイベントづくしの時期となりました。ワイワイガヤガヤ、年末ならではの楽しみですよね。

■これだけイベントがあったけど…

参加したイベントは4つあります。

ただ、本当は行きたかったのだけれど、参加を断念したイベントもいくつか。

  • XBRL勉強会 #16
  • 自然言語処理研究に関わる人の忘年会

この12月は体調を3回も崩してしまい、全てに参加することができませんでした。今年は仕事とMBA受験を平行して進めていたせいでしょうか、ほっとしたこの時期に一気に体調不良が出てしまったのかなと反省しております。体を鍛えて、体調管理を万全に整えた上でこれですから、全部行けなかったことに少し悔しささえあります。

(出られなかったイベントの幹事さん、すいませんでした…。)

■空前のイベントブーム

Twitter 上を始め、多くのところで「最近は勉強会・イベントが非常に多いよね」という話を聞きます。IT系の仕事に携わる人が集う催し自体はずいぶん前からありますが、イベント予約システムである atnd の RSS を見ていると、同じ日にいくつものイベントがあることがよくわかり、なるほどと頷くばかりです。

これだけイベントが催されていますと、このブログをご覧頂いている方も少なくても一つは足を運ばれていると思います。でもなぜ、こんなにイベントが催されているのでしょうか。

■会社内のコミュニティだけでは限界がある

僕は、IT系ベンチャー企業というと聞こえがいいですが、いわゆる中小企業に勤めている身です。人とつながれるにしても社内の数十人と取引先程度、新しいことを始めるにしても情報収集する範囲に限度があります。大企業ですと、プロジェクトが変わる度に新しい人に出会えますし、情報収集もそれぞれの専門家が割り当てられていますから余り苦労することもありません。

そこで、社外の有志や、特定の企業が手弁当で催しているイベントに参加することで、より自分の交流範囲や知見を広めて行こうと考えて参加するようにしています。実際、催しは似たようなことを考えて足を運ぶ人がたくさんいらしていて、行く度に感化されるものがたくさんあります。その中で、中小企業に所属されている方もさることながら、個人で独立して活動されている方ともよく出会います。存在感も後者の方が強い気がします。

こんな形で考えている人が増えているのかなと想像しています。

■そして自分の身を立てる

イベントはとても楽しいです。当初、社外のイベントに参加し始めた頃(「続・わらしべ長者理論‐5つの実践」もご覧ください)は多くの方と出会ってワイガヤすることが中心でした。しかし、その考えも今年になって変化してきました。

僕の現実は、生き馬の目を抜くようなITビジネスの厳しい環境から逃れることはできず、何らかしらの形で自分の身を立てなければなりません。世間では人材情報サイトをはじめとして求められる人材はああだこうだと喧伝されています。そんな中、仕事を通じて人様に貢献するにあたって自分がどのように行動できるのか。これを自分一人で導くことは極めて難しい課題です。

そこで、様々な人との交流を通じて相対的に自分の立ち位置を推し量るようにしています。物事を成し遂げるにあたって、1つの能力だけで進められることは大変稀です。また、突出した1つの能力を勝ち得るのもなかなか難しいものがあります。その中で、数ある能力をどう掛け合わせれば自分の立ち位置があるのか、日々確認と調整を続けるのです。その能力は、もちろん多くの人が知るもの…例えばプログラミングの能力というものもあるでしょうし、そもそも能力と人が認定される前に自分で発見できるものもあるかもしれません。お世話になった方が書かれた blog 記事「ウォーズマン理論 – 一匹狼の作法 〜 不入虎穴 焉得虎子 〜」を読んでいてよりそれを強く確信しました。

これは決して何でも屋になるという訳ではなく、人と違う「何ができます」を明確にできる一つの手法であるとも思っています。言い換えれば「差別化」です。

■参加者でもいいけど幹事はもっといいよ

イベントは先ずは参加することに意義があります。もし、余裕があったら幹事もやってみてください。幹事といっても一人でやるのではなく、既に幹事長になっている人のヘルプでもいいのです。イベントが、また違った視点…それも広く見渡すことができます。僕は昨年に続いて今年も1981忘年会の幹事団の1人として動きましたが、最中は慌ただしい時間になりつつもイベントそのものをより幅広く楽しむことができるのは、何事にも代え難い楽しみです。

ただ、一つ勘違いはしないでほしいのは、幹事になっていたとしてもイベント内で目立てる人になれるかというとそれは違うということです。もともと yusukebe や amachang のように既に知名度があったり、その場を一気にもって行けるようなキャラ… Facebook 忘年会でのささくれさんのような強いインパクトがあればこそ多くの人のアテンションを引けるのです。最近「幹事力をフルに発揮するためのわたしの10か条 – Navier-Stokes」という blog 記事を読みましたが、この裏方としてどう活躍するかという考え方に僕は強く共感しています。

■固くならない でも目的は大事

イベントに出席するにあたり、遠慮したり固くなることは全くないと思います。ただ、1つでもいいから目的をもって参加すればとても有意義な時間になるはずです。

来年4月からは大学院に通うことになり、イベントの参加自体が難しくなります。ですから、3月までの間にできる限り積極的に参加を続けようと考えています。もし、イベント会場で僕を見かけたら、いろいろお話を聞かせてください。よろしくお願いします。

イベントの幹事さん、出会った皆さん、どうもありがとうございました。この場を借りて御礼申し上げます。

コメントは受け付けていません。 more...

hbstudy#18 で GPGPU サーバの選び方についてLTしました

11日は、株式会社ハートビーツさんが主催する 「hbstudy」 のLTにて、『写真で見るGPGPUサーバの選び方』を発表してきました。

■資料の補足

最近、グラフィックボードをベクトル型コンピュータのように活用するGPGPUという言葉が聞かれるようになりました。もともとGPUは3D描画を支援するハードウェアとして、主にゲーマーの方々に普及していました。3Dは単純な繰り返しの計算が非常に多いのですが、これは物理演算や類似検索を行う時も同じ。そこで、 CUDA などのAPIの整備とともにGPUを安価なベクトル型計算機として用いることが盛り上がっているようです。

さて、最近のCPUで100Wを超えるTDPになるものはハイエンドのものばかりですが、GPUはミドルレンジも100W台のTDPであり、結構な電力量と発熱量があります。そのため、ただ単にPCI Expressの拡張スロットに挿そうとしても、すんなり行かないことは珍しくありません。

そこで、私が GPGPU のシステムを構築する際にいろいろ悩んだ部分の一部をLTにまとめて、 GPU はどういうものがあって、サーバはどういう構造がある、だからこういう点に気をつけて機材を選んでみてください!という発表をしてみました。 GPGPU を始めてみたいけど、どういったサーバを用意すればいいのだろうとか、 1U/2U サーバでどうやったら GPU は搭載できるのだろうか検討してみたいという方の力になれば幸いです。

ちなみに、大規模かつハイエンドの GPGPU コンピューティングを行う場合はこの資料では対応しきれないもっとディープな話がたくさんあります。例えば、科学計算のクラスタや、レンダーファームの構築を行う場合は、この内容だけでは対応しきれません。その際、設計する方は、データセンターのファシリティからアプリケーションの実装の癖まで、しっかり垂直統合して考えて行くことが求められます。

■頂いたお話

GPGPU のプログラミングができるエンジニアはどれくらいいるのか?」。根本的な問題を指摘されてます…。本格的にやろうとするとバッドノウハウがいろいろありなかなか難しいのですが、 NVIDIA のこの2〜3年くらいに出た GPU (GeForce 9800とかで十分)を搭載したマシンで単に CUDA の API を叩く…例えば自然言語処理でよく用いられる TF/IDF を求める計算を行ったりすると、その威力を身近に感じることができるはずです。また、いい例かは悩みますが『Cracking Passwords In The Cloud: Amazon’s New EC2 GPU Instances ? stacksmashing.net』も GPGPU を要領よく使った例の一つです。

最近の GPU は、ストリームプロセッサ(計算部分)数が安いものでも 100 個程度、ミドルグレードなら 400 個以上あります。単純比較はできませんが、 Core i5 の同時4スレッドなんてのは「屁でもない」パフォーマンスを叩き出します。取り急ぎ始めてみる場合は、外部電源端子接続不要な GeForce の 1万円台のものをポンと買ってきてちょちょいと取り付けるのが一番手軽だと思います。

■勉強会の様子について

今回はライブドアの伊勢さんによる『インフラエンジニアに一言』がメインセッションでした。インフラに関する特殊な技術を解説するという形ではなく、どちらかというとこの20年くらい、伊勢さんの経歴をなぞりながらテクノロジーがどう遷移しているか、おさらいをするようなセッションだったのが印象的です。3Dの話もあったのですが、その際にレンダーファームの話題もあがっており、LTの際にこんなレベルの話をしていいのかとちょっと悩みました(苦笑)。

LTのセッションは8名もの登壇者がおり、僕は1人目立ったのですが、持ち時間5分ギリギリでした。皆さんも5分を目一杯使って、様々なパフォーマンス(あえてプレゼンとは申しません!)を繰り広げられていました。LTはメインセッション登壇に比べてずいぶんと敷居が低いですし、簡単に登壇申し込みできる場合が多いので、皆さんもぜひ挑戦してみてください。5分に凝縮して話すのは、意外に知恵がいりますよ!

あと、いちびりな方へもう一言。100人に名刺交換をするより、1回のLTのほうが、自分の存在を広く伝えやすいです。

■最後に

はじめての参加でしたが、ハートビーツの皆様に大変お世話になりました。また、セッティングおつかれさまです。どうもありがとうございました。

Togetter – 「hbstudy#18 「インフラエンジニアに一言」 ライブドア 伊勢 幸一さん」
Togetter – 「hbstudy#18 LT~懇親会」

1 Comment more...

飛び級で叶えるビジネススクールへの道

今年の春にMBA取得に向けビジネススクールの受験を始めて(「MBA取得を目指すことにしました」をご覧ください)はや半年。高卒だったため通常のプロセスよりより多くの選考過程をくぐり抜けなければなりませんでしたが、無事、筑波大学 大学院 ビジネス科学研究科 経営システム科学専攻 博士前期課程 (GSSM) に合格し、通学することを決めました。

今回の受験は、大学受験のときとは比べ物にならないくらい多くの方の支援と、事前の情報収集がありました。10年前に大学受験に失敗した時に比べ、自分自身の意識もさることながら、受験に臨むための準備の仕方により形勢がずいぶん変わることを体感しました。

そこで、今後国内MBA取得のためにビジネススクール受験の(筑波大学 GSSM をビジネススクールというとちょっと誤解があるかもしれませんが)準備を始める方、特に高卒から飛び級して取り組もうとされる方に向けて、また応援していただいた方への感謝をこめて、本エントリをしたためます。

■流れ

まず、僕が取ったビジネススクール受験のための準備の流れは次の通りです。

  1. 周囲への説明 – 1〜3月
  2. 受験校選定 – 5月, 8月
  3. 受験勉強 – 4〜10月
  4. 研究計画書作成 – 5〜8月
  5. 受験資格審査対策 – 5〜8月
  6. 受験本番 – 9〜11月
  7. 結果発表 – 10〜12月
  8. 周囲への説明 – イマココ

これを、今年の1月から12月まで行う1年勝負でした。従いまして、もしこの記事をアップした時期にご興味を持たれた方は、ぜひ今から情報収集をはじめてください。「受験校選定」〜「受験本番」については、この後に別エントリを起こしつつお話をして行きます。特に「受験勉強」「研究計画書作成」「受験資格審査対策」は平行で進むことを覚悟する必要があります。

僕の今のステージは最後にある「周囲への説明」です。最初にも「周囲への説明」がありますが、これはtypoではありません。国内のビジネススクールへ通うことは勤労学生になることを意味し、家族・勤務先に自分自身の決意の背景と影響に対して説明および相談をすることが必要になります。アラサーにもなりますと、ある程度責任ある立場になる人も少なくないと思いますし、事実自分がそうです。

はじめの「周囲の説明」は「MBA取得を目指すことにしました」のエントリそのものなので、良かったら参考にしてください。ただ、目的は人それぞれのはずですので、とらわれないようにしてください。

■受験校選定〜受験勉強開始

高卒・専門学校・短大卒でビジネススクールを目指す場合、必ず通らなければならない道として「受験資格審査」があります。この制度が設けられているかどうかを示す情報が、入試要項に書かれています。

(2) 本学大学院において行う個別の入学資格審査により,大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められた者で,22歳に達したもの及び平成23年3月までに22歳に達するもの
ア. 高等学校・短期大学・高等専門学校・専修学校・各種学校の卒業者,外国大学日本校, 外国人学校その他の教育施設の修了者で,個人の能力の個別審査により,本学大学院において,大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者等

平成23年度 筑波大学 ビジネス科学研究科
経営システム科学専攻 博士前期課程 募集要項

これに類する条文を見つけられたら、道が開かれたと言っても過言ではありません。

詳しい話は「受験校選定編」に書きましたので、ご覧ください。

■受験資格審査の真相

受験資格審査と一口に言っても、各校全く違う対応です。

実質プロセスが無い所もあれば、純粋に「大学卒業程度」の能力をはっきりと求められる所と、多岐にわたります。大学の試験のようにある程度パターン化されたものではないので、情報戦と今まで培ってきた自分の力のすべてが試される場であります。

こちらも長くなるので「受験資格審査編」にまとめました。

■研究計画書作成と本番への対応

ビジネススクールは大学院ですから、受験する場合は「研究計画書」や「エッセイ」と言ったレポートを必ず提出しなくてはなりません。配点も大きいため、これの出来が入試の結果を大きく左右します。試験は研究計画書作成の段階から始まっているのです。

本番の試験は、面接で終わる所もあれば、小論文筆記試験が待ち受けている所もあります。いわゆる、人気校であればあるほど試験過程が厳しくなるといっても過言ではありません。だけど、ここまでたどり着ければ大卒の方達と同じステージに立てているとも言えます。

詳細は「研究計画書から本番まで」に書きましたので、大卒の方も参考になればと思います。

■結果

僕の戦績は次の通りでした。

  • 明治大学 グローバルビジネス研究科 (MBS) 合格
  • グロービス経営大学院大学 合格
  • 筑波大学 GSSM 合格

なぜ筑波大学を選択したかというと、2点あります。

一つは、「経営とコンピュータサイエンスを同時に学べる」点を重視しました。経営を学ぶのは当初の目的でしたが、僕がコンピュータエンジニアであったことからコンピュータサイエンスもどうしても学びたいと思ったからです。他の2校に比べてアカデミックな学校と言われますが、MBAをとりに行くことよりも、勉強して次の仕事や生活に役立てることが目的ですから、物事を突き詰めるのならその方がいいかなとも考えています。

二つ目は学費でして、国立は私立のビジネススクールに比べ半分〜3割の学費で済みます。また、受験を進めている間に親元の生活が芳しくない状況になりはじめ、そのことを踏まえると私立に行くことは断念せざるを得ない状況になりました。国立大学である筑波大学に合格できなければ、ビジネススクールへ通うことをあきらめたかもしれません。

こうして、僕の理想であった「まとまった勉強の機会」を確保する道筋はたちました。ただ、今後も安泰にできるかというとそうではなく、いろいろな不安もよぎります。もちろんこの事実はとても喜ばしいことなのですが、何もかも忘れてという訳にはならないのです。

いろいろ考えてしまいますが、最後はシンプルに、この結果が自分に「より多くの力」を、そして「より多くの機会」を求めるために加速できる道筋だと信じて、しっかり勉強していきます。多くの人に支えられて作ることができた通り道を、大切に歩くつもりです。

受験前に相談に乗っていただいた方々、受験時の対策を支えてくださった方々、そして応援してくださった皆様、どうもありがとうございました。深く、深く、感謝します。

コメントは受け付けていません。 more...

飛び級で叶えるビジネススクールへの道 – 受験校選定編

<<元の記事に戻る

さて、ビジネススクールの受験校選定のお話を書いて行きます。実家の家族や勤務先にビジネススクールを目指す旨の説明を終え、次の段階へ進みました。

■すぐできる情報収集方法

情報収集方法は次の方法をとりました。

  • インターネット
  • オープンキャンパス
  • 実際に通った人に話を聞きに行く

情報で一番最初にあたったのが本でした。国内のビジネススクールにどのようなところがあるのかは、書店で数多くの情報があります。その中で参考にしたのが次の本です。

前者は、毎年更新され、ビジネススクールに限らず多種多様な大学院があることを知ることができます。一冊持っておくと良いでしょう。後者は、受験中に出版されたので読むのがちょっと遅かったのですが、実際の受験やビジネススクールへ通ったときのイメージを掴むにはいい本だと思います。

続いて、インターネットです。冬の段階では、昨年の募集要項がアップロードされていますが、大幅に書き換えられることはそうそうないはずです。講義のラインナップや、教授の顔ぶれ、そして受験対策に必要となる過去問がアップされていることもあります。少なくても、ここで自分が勉強したいこととそのビジネススクールが用意しているカリキュラムが大きくずれていないかだけは、確認してください。

三つ目のオープンキャンパスは、ぜひ足を運んでください。研究計画書を書く際に参考になる情報はさることながら、特に受験資格審査の中身は何が行われるかは直接聞きに行かないとわかりません。あわせて、模擬授業や実際の授業に混ぜてもらうこともできますので、どんどん参加してイメージを高めるのも大切な過程だと僕は理解しています。

四つ目は、一番大事な話なので次の項目に書きます。

■話を聞きに行くことが最も大切

上記3つのこと以上に、最も僕にとって助けとなった情報は、実際にMBAを取った方に話を伺うことでした。

まず、海外でMBAを取得された方からお話を伺うことができました。これはたまたまだったのですが、海外MBAで受験した際の経験談を伺い、その後の活動に大いに役立たせていただきました。それは何かというと、学校・教授・OBをはじめとした1次情報源またはそれに近い場所から効果的に情報を獲得することでした。意外とシンプルなのですが、単に聞きに行くだけではダメで、いかに自分がMBAの学位を取得することを通じて何が起こせるのかを説明できることが肝要であること教えていただきました。

その後、実際に受験したグロービス、そして通うことを決めた筑波大学GSSMは、仕事で関わることがある方を頼りにしました。実際の授業の雰囲気や、その後の活躍等の情報を紹介いただける場合さえあります。より、自分が通学時・卒業後のイメージを膨らませることができるのです。

実は、3段階目の情報収集の時点では、筑波大学は僕の受験校の想定には入っていなかったのです。国立大学は始めから無理だろうと、調べる前からあきらめてしまっていたのです。でも、OBの方からお話を聞いて、それが飛んだ勘違いであることがわかったというわけです。7月21日、もう受験が追い込みでしたが望みを持ちつつ挑戦することになったのですが、これも直接話を聞こうとしなければ全くわからなかったことでした。今だから言いますが、よくこのタイミングで準備して合格できたなと思えます。

■大事なことなので2回言います

高卒で、国内のビジネススクールを目指すにあたって、募集要項に下記に類する条文が必要です。それが無ければ、道が閉ざされます。

(2) 本学大学院において行う個別の入学資格審査により,大学を卒業した者と同等以上の学力があると認められた者で,22歳に達したもの及び平成23年3月までに22歳に達するもの
ア. 高等学校・短期大学・高等専門学校・専修学校・各種学校の卒業者,外国大学日本校, 外国人学校その他の教育施設の修了者で,個人の能力の個別審査により,本学大学院において,大学を卒業した者と同等以上の学力があると認めた者等

平成23年度 筑波大学 ビジネス科学研究科
経営システム科学専攻 博士前期課程 募集要項

で、実際この文面が書かれているビジネススクールでどんな受験資格審査があるのか、自分が調べた結果を簡単ですがまとめます。実際に受験した際の情報は「受験資格審査編」で書きます。

大学名 結果
明治大学 研究計画書の内容を確認 (実質特別審査なし)
グロービス SPIのような試験を課す
中央大学 事例がないのでわからないとのこと
法政大学 中小企業診断士の資格 または論文記述力を証明するもの
立教大学 具体的にはわからないが明治大学に近い様子
筑波大学 学会での論文発表や本の出版などの実績 (論文記述力の証明)

ご覧頂きました通り、ビジネススクール毎に手法がバラバラです。実際に受験する際、それぞれの対策をしなければならないためこれは結構な負担です。ちなみに、早慶はダメですので念のため。

■受験校を3つに

5月の時点で、出願校を「明治大学」「グロービス」の2つに、そして8月に「筑波大学」の1校を加え、合計3校の受験に臨むことにしました。

<<元の記事に戻る

コメントは受け付けていません。 more...

飛び級で叶えるビジネススクールへの道 – 受験資格審査編

<<元の記事に戻る

さて、高卒での受験で最初にくる峠が、受験資格審査です。この審査をパスしなければ、大卒の人と同じステージ、すなわち受験をさせてはもらえません。

■高卒はイレギュラーである

これはどこの大学でも言われますが、「高卒での入学はイレギュラー扱いである」ということです。要するに、本来は大卒ではないと通さないところを、一定以上の能力があるから受けてもいいよ、という審査なのです。普通に試験を受けるより難しい審査に臨むことになることを心してください。

そのためには何をしなければならないかというと、今までビジネスや生活で培った力を存分に発揮することです。受験対策を始めてからでは遅いのです。もし自信があるのなら、自分自身のビジネスの分野でこれまで行ってきたことが人並み以上であることを自分自身で話すことができ、そしてそれを証明しなければなりません。しかも、これはAO入試のようにこれだけパスすればOKなのではなく、その後に通常の試験が待っているのです。

厳しい書き方ではあるのですが、言い換えれば自分自身の能力をプレゼンテーションして相手が認めてくれればいいのです。これをやるのです。

■パターン1 明治大学

明治大学 MBS のパターンが最もシンプルです。研究計画書を大卒の人よりも早めに(9月入試なら7〜8月頃)送って、事前にその内容が受験するに値するかを審査されます。従って、遅くても梅雨が明ける頃にはスタンバイを始めなければなりません。

このパターンは研究計画書の作成に全精力を注げばよいのですが、大卒の人の経営の知識を凌駕できる内容を記述できなければなりません。本内容は次の「研究計画書から本番まで」に絡む内容なので、ここでは割愛します。

■パターン2 グロービス

受験校選定編」に書いている SPI のような試験は何?という話ですが、これはグロービスが独自に作っている経営分野に特化した SPI (GMAP) を解きます。従って、事前に経営の知識があると答案を解くことに困ることはありません。もちろん、読んだ方がいい本はこれ。

あわせて確認されるのが、詳細な職務経歴です。通常のプロセスで提出する者より詳細なものを出す必要があり、特に定量的な形で自分のパフォーマンスを表現する必要があります。コンピュータエンジニアの僕には、この書類作成は少々大変でした。逆に、営業や企画の方は書きやすいのではと思います。

これらより、ビジネスを通じて数字を見てきた人にとっては高いハードルではありません。逆に、そうではない方はマーケティングの分野のところを中心に対策を練ることでクリアすることになります。

■パターン3 筑波大学

ここまで見て「何だ、受験資格審査ってびっくりするほど難しくないんじゃん。」と思ったあなた。筑波大学は難しいですよ。これぞ「ザ・受験資格審査」という内容が待っています。それは、学会への論文発表です。

大学の学卒の人でもなかなかやらない学会への論文発表を、高卒の人間がやります。確かに、これができれば受験資格審査という機会が無かったとしても大卒相当と考えてもらえそうですが、当然簡単には行きません。僕はたまたまコンピュータエンジニアだったので、最新の技術を調べるために論文を読み、自然言語処理の勉強会である IIR輪講 にも参加していてアカデミックな知識は少々ありました。さらに、個人的に自然言語処理と企業情報のことを追いかけていました。幸運なことに、これらの経験が今回の挑戦のきっかけを作ってくれました。

しかし、論文を書くとなると、これだけでは全く不十分です。そこで、筑波大学 GSSM で学び、情報処理学会での論文発表の経験をお持ちである @nistake さんに協力をあおぎました。結果は、添削を行ってくれることを了解いただけるという、またとないチャンスを頂けたのです。ここまできたら、もうやるしかありませんでした。

実際に論文を書き始めますと、本当に難しいです。実験を繰り返し、他の論文・技術書のサーベイを行い、書いても書いても真っ赤っかになって返ってくる原稿との戦いです。8月中は仕事を切り上げたら、夜遅くまで毎日ずっとこの戦いでした。もちろん、受験勉強と研究計画書も平行して…。この戦いが今回の受験で僕の中で最も辛く厳しいプロセスでした。今考えますと、よく仕事がまわっていたなと思えるくらいです。

やっとのことで出来上がったのが、情報処理学会「自然言語処理を用いた企業相関関係の取得」という論文でした。発表のために会社を休んで大阪まで足を運びました。

その後、無事に学会発表が終わり、なんとか受験資格を手にすることができました。

もし、筑波大学を高卒で目指されたい方は、何より最初に学会で論文発表をされておくと良いと思います。

■毎日をしっかり生き抜くことが鍵

受験資格審査は、大学の受験とは全く違い、すぐに対応力を養うことはできません。様々な物事に興味を持ち、探求し、実地で活用する。シンプルなことですが、非常に面倒なことをやり続けてはじめて対応力が養われます。この力は受験資格審査のためにつけているのではなく、たまたま受験資格審査に活用できる力です。

言い換えれば、大卒の人を凌駕する戦いを続けた高卒の方には、自信を持って対応いただける内容なのです。

<<元の記事に戻る

コメントは受け付けていません。 more...

  • 自己紹介


    昼は要求定義からインフラ構築まで担当するサーバサイド技術のSE、夜は焼酎をこよなく愛す兄ちゃんです。
    >> プロフィールページ
    >> メール送信フォーム
    ※コメントは承認制です。公開されるまで少々お待ち下さい。

  • Blog Parts

    track feed

    Copyright © 1997-2012 Yuichiro Saito All Rights Reserved.
    iDream theme by Templates Next | Powered by WordPress