AVアンプのスピーカ出力じゃ物足りない!

今年の春先に、10年ほど使っていた DENON AVR-1801 が壊れてしまいました。一見、正常に動いて見えたのですが、使っていると突然音量が上がり出すという症状に見舞われ、さらにこれが夜中にも発生して近所迷惑になる一歩手前だったものですから、もうアウトでしょう。

■AVC-3310納入。しかし…

ということで、壊れたのを機に、同じ DENON の AVC-3310 という上位機種に買い替えました。後継機種の AVC-3311 の発表直前だったせいでしょうか、4割引特価と聞いてそれなら上位機種に、という背景があります。

このAVアンプは巷でよく聞く3D映像の入出力にこそ対応していませんが、 その他の Blu-ray やデジタル放送で使われている方式にほぼ全て対応し、かつ 7.1ch 出力も可能です。大きさも、ほとんど同じ。左が新しい AVC-3310 、右が今まで使っていた AVR-1801 です。ボタンが減ったように見えますが、隠れているだけですからだまされないように。

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また、 DENON そのままにした理由として、高機能リモコンの設定をやり直さなくても使い続けられることにもありました。やられたことがある人ならわかると思いますが、あのリモコンの初期設定は面倒なんですよねー。

アンプを秋葉原のヨドバシカメラから担いでもって帰り、配線を全てつなぎ変えて Audyssey を使って音場自動調整。こうして、セットアップは1時間ほどで完了。昔のAVアンプはサラウンドの音場調整が手動でしたが、最近のものは自動調整できるようになって、設置がずいぶんと楽になりました。うーん、すばらしい。

実際再生してみると、やっぱり10年の差は確実にありました。デジタル関連の処理性能は抜群に違います。 MacBook Pro からの音を ONKYO の ND-S1 というトランスポーターを経由して、AVアンプのデジタル入力端子に接続しますと、よくわかります。 iTunes でかける音楽もこれでばっちりです。

ただ、半年ほど使い続けて、いまいち納得いかない部分が出てきました。スピーカから出てくる音が、なんか薄っぺらいのです。言い換えれば、AVアンプの処理能力が上がって、そういうものが聞こえてくるようになってきたということでもあります。うーん、参りました。

■BOSEのスピーカにはBOSEのアンプを

ある日、PA(イベントやホールなどの音響)をしている方から、「BOSEのスピーカにはBOSEのアンプを使った方がいいよ」と聞きました。同時に、うちのAVシステムの音に力強さがないせいは、それなのかなと思い始めたのです。

そこで、いい空き時間が見つかった11月初旬に秋葉原のヨドバシカメラへ再び足を運び、BOSEオーディオのコーナーへ。最近は BOSE のAV機器はスピーカとアンプがセットになったホームシアター用のパッケージ品ばかりで、以前のようにバラ売りをしている機材がずいぶん少なくなってしまいました。その中にあったのが、数少ないバラ売りのパワーアンプ 1705II です。

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併せて展示してあった、これまた希少になってしまったバラ売りのスピーカである 301V につなげてもらったところ、はっきりわかったことがあります。「音の厚みが全然違う」と。家で使っているスピーカは 201AVM ですからまあ兄弟分、CDプレーヤもそんなにびっくりするほどクラスが違う訳でもありません。なのに、音の厚みが全く違います。今までなんだったのだろうと強く後悔し、かつ値段も自分が買ったAVアンプの定価の5分の1。すぐに買ってしまったのであります。

また、AVアンプにプリアウトがついていて助かりました。 AVC-3310 のグレードから、外部のパワーアンプとつなげられるプリアウトがついていたのです。これは、買うときに店員さんからのすすめで実は織り込んでいたのです が、こうも早く使うことになるとは思いませんでした。

ちなみに、 1706II という機種もありまして、こちらは音量に応じたイコライジング処理がかかります。こちらの方がいいように見えるのですが、実はAVアンプのプリアウト(外付けのパワーアンプに流すための端子)からパワーアンプに流すため、パワーアンプの音量は設置時の1回しか動かしませんのでその恩恵にあずかることはありません。また、1万円以上の価格差があります。ということで、余計な機能が一切ない 1705II にしたのです。

■接続は簡単

このパワーアンプは、構造が非常にシンプルです。なんと、接続端子がステレオ入力1つ、スピーカ出力も左右1組のみでして、入力切替機さえもありません。ただ、小規模PA用でも使う想定があるらしく左右の音量調整が独立しているのが特徴的です。

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ま、こんな感じで、AVアンプにつながっていたフロントスピーカのケーブルをつなぎ変えて、今度はAVアンプのプリアウトからパワーアンプの入力端子につなぎます。パワーアンプのボリュームは、2.5〜5の間のどこかにしておくといいかもしれません。最後に、AVアンプの Audyssey をかけなおして、音場の再調整完了。

さっそく、CDをかけてみると…やっぱり、音の厚みが全然違う。本当に、今までなんだったのだろうというくらい、ぐっとエネルギッシュな音が出てくるようになりました。これは、ブラインドテストをしても多くの人がわかるのではないでしょうか。

■AVアンプのパワーアンプはケチられている?

よく考えてみますと、AVアンプは多数の入力端子やデジタル処理回路、そしてアナログ処理回路が複雑に入り組んでいます。そして、アナログ処理回路の一つであるパワーアンプ部は負荷に応じてずいぶんと消費電力と発熱の変化が起きます。その対策をしてバランスをとり、かつ商品として機能的・性能的に魅力的なものに仕上げて行こうとすると、必ず発生するのが「コストや性能を削られる部分」。

10万円以上する2ch ステレオのプリメインアンプと、同じような価格帯で 7.1ch のアンプが仕上がったとしても同じ音質にならないのは誰でもわかります。しかし、デジタル処理回路は非常に進歩しているから、デジタル処理回路で適切に補正してしまえば、アナログ処理回路…その中にあるパワーアンプ部の質は下げてもすぐにはわからないのではと思います。デジタル処理恐るべしですね。

そんな中、僕は親父が使っている 山水 907 という今は絶版となった伝説のプリメインアンプと B&W のスピーカのシステムの音、そして時折足を運ぶライブで聞いた臨場感が耳に残っています。 AVC-3310 のすっぽ抜けた音がどうしても気になってきてしまうのは、成り行き上仕方ないのかもしれません。

買ってきた BOSE の 1705II の価格は iPod よりちょっと高い程度でして、何十万円とするものがざらにあるオーディオ機器の世界の中ではずいぶんと廉価です。今回はフロント 2ch 分でしたが、これを 5.1ch 分をそろえると…、あれま、もう1グレード上のAVアンプが買える値段になります。そう考えると、AVアンプに適切なパワーアンプをつなげる選択肢は検討に値するはずです。

■システムが得意とする音とそうでないもの

僕のシステムは、いわゆる高級オーディオ(ピュアオーディオ)を趣味とする人から見たら、邪道なんじゃないかと思います。音の定位感はさっぱり無いし、部屋の反響をばりばり使って囲い込まれるような音作りをしています。

ただ、これは目的あってのこそ。僕の好きなライブ Blu-ray や、 R&B や Club シーンでかかる音楽を家でも臨場感高くかけたい、この1点にしぼられています。実際、非常にエネルギッシュな音が出るようになりました。

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使っている機材は次の通りになりました(入れ替え前は2001年1月の記事にて)。

  • AVアンプ DENON AVC-3310
  • パワーアンプ BOSE 1705II (フロント2chのみ)
  • フロントスピーカ BOSE 201AVM
  • センタースピーカ BOSE VCS-10
  • リアスピーカ BOSE 101VM (※1)
  • サブウーファー YAMAHA YST-SW80
  • CDプレーヤ DENON DCD-1130
  • DVDレコーダ Panasonic DMR-XP11
  • Blu-ray プレーヤ AVOX HVD-0280S

この延長線で、テレビや映画もそれなりにいい感じで再生できます。しかし、先にも述べました通り、定位感や純粋なダイナミックレンジの広さを求められるクラシックや Jazz をかけると、なんとなくへんてこりんな音場になります orz 。

あと、こんな写真をのっけておいてなんですが、スピーカ台や機材の上に荷物は乗っけない方がいいです。

■ポイント

AVアンプにプリアウトがくっついている人で、なんか物足りないものを感じている人は、パワーアンプの追加を考えてみてはいかがでしょうか。特に BOSE のスピーカを使っている方は上記の通り高い効果を期待できると思います。

また、これからAVアンプを買われる方は、スピーカやアンプとセットとなったパッケージシステム(※2)を買うか、プリアウトがついている中級クラスを買ってみてください。パッケージシステムはパッケージだけあって音場の統一感はしっかりしていますし、バラでAVアンプのみ買った場合でも先述した工夫が可能です。安物だとプリアウトが無いので、買い直しからスタートですから結構辛いかもしれません。

※1 BOSE 101 シリーズはとうとう絶版になってしまったそうです。よく、喫茶店などの天井にかかっていたあのスピーカです。30年近く売られていたことになります。

※2 最近のホームシアター パッケージシステムはスピーカが小さいのに本当に良くバランスがとれています。ゼロから買うならこれで十分じゃないか、そう考えています。

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AVアンプのスピーカ出力じゃ物足りない!」への2件のフィードバック

  1. nakamuraさん>
    こちらこそ、ご無沙汰しております。
    AWM、あれもBOSEらしい「迫ってくる」音ですよね。展示物を見た際、横幅に比べびっくりするほど背が高かったのを記憶しています。
    オーディオも、それこそ自転車もプログラムも、一種のパズルと実験を楽しむ感覚でやっています。

  2. nakamura@20 のコメント:

    ご無沙汰しています。自転車の他にも”音”にも一家言あるのですね。こういうの私も大好きです。一応、BoseはAWMという酔狂なものを持っています。以前はそこにonkyoのシステムを組んでいました。
    何事も楽しいのが一番ですよね。

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