ビスケットファシリテーター講習へ行ってきた – 再現性がある「感動」と「達成感」を持たせる指導法を学ぶ #viscuit

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去る10月21日、だいぶ書くのが遅くなってしまいましたが、プログラミング言語「ビスケット」(Viscuit)の指導法を学ぶ「ビスケットファシリテーター講習」へ参加してきました。

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デジタルポケットのたけしぃさんに質問する筆者

3つの構成「ビスケット (Viscuit)ってどんなプログラミング言語なの?」「ビスケットファシリテータ講習の内容」そして「講習で学んだ 私にとって大切なこと」にまとめます。

ビスケット (Viscuit)ってどんなプログラミング言語なの?

ビスケットはコンピュータ用のプログラミング言語の一つです。ひょっとしたら、プログラミング環境といえばいいのかと思うこともあります。
というのも、皆さんがよく見る、英単語やカッコを並べて書くテキストベースのプログラミングとは全く違い、また命令をブロックとして組み上げていくビジュアルプログラミング言語とも違います。そもそも、文字を打ち込む場所がありません。でも、プログラミングと言えるのは、前後の状態を明示する形で状態を定義する事ができるからです。
従って、自然の摂理とタッチパッド(またはマウス)の操作さえわかれば、自然言語の読解ができなくてもプログラミングに取り組めます。実際、この講習を主催しているデジタルポケットさんは、幼稚園生に対してワークショップを開催し、実際に授業に取り入れている実績を作っています。

ビスケットファシリテータ講習の内容

ビスケットの指導方法は、開発者である原田さんやデジタルポケットの皆さんの十数年の経験から導き出された、型として出来上がった方法があります。プログラムで言えば、指導法というプログラムがあり、日を経て徹底的にリファクタリングされ、例外処理もなされている構造を見ているようなものです。その指導方法を学んでいきます。

ですので、学校の先生でなくても、まずは指導法のレールに則っていくと、相手が幼稚園生からなら指導の要領をつかめると言うかたちになっています。受講後、実際の講習が開かれるときに、まずはTAとして指導にはいり、その後メインの講師を勤められる方もいらっしゃるそうです。

また、ビスケットそのものの使い方についても、学ぶことができます。ビスケットは非常にシンプルなので、最初の操作に悩むことはあまりありません。しかし、そのシンプルさに逆に戸惑う人もいるはず。その中で、どのような形で知恵を出すと楽しんでコーディングできるのかを、知ることができます。私も戸惑いました。

実際どんな方が受講されていたかというと、あまりソフトウェアエンジニアの方は多くなく、学校の先生が多いような気がしました。もともと指導に慣れている方ばかりなので、先生方はまた学ぶものが違うのかもしれません。

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授業の研修を受ける筆者 台本に目が行ってますよ…

ちなみに、指導方法は日々アップデート(まさにリファクタリング)され、実際の指導や研修に反映されていきます。その結果については、講習の再受講制度があるので、それを活用すると自分自身の知識も更新することができます。

講習で学んだ 私にとって大切なこと

僕自身は、この講習で3つのことを学びました。

  • 初めてわかった感動を味わってもらう
  • できたという達成感を感じてもらう
  • 自分自身もプログラミングが楽しいと再確認できる

まず、「初めてわかった感動を味わってもらう」です。この指導法には、一人ひとりが考えて答えを導き出せるようなしくみがあります。いきなり答えを言わないということです。初等中等教育だと、答えありきの指導をしがちですが、決定的な違いだと思います。

次に、「できたという達成感を感じてもらう」です。プログラミングを通じて、自分自身が物事を支配し、世界を構築して完成させていく、達成感を味わうことができます。学校の指導で、これがうまくワークしているところは、先生・生徒ともども相当教育熱が高くないと難しいのではないでしょうか。

最後に、上の2つを通じて「自分自身もプログラミングが楽しいと再確認できる」ことです。僕はプログラミングは高校生の頃に趣味から始めているので、もともと好きで始めています。ただ、仕事でソフトウェア開発をしていますと、どこかで「やらなければならない」ことをしている場合があります。そうしていると、楽しいこととはちょっと違うことをやることも必ずあります。それがいけないとは申しません。ただ、自分自身が楽しいことを、と考えたときに、こういう機会は大切だなと思ったです。

原田さんの話で印象的だったのは、最初の2つは、一度経験してしまうと、二度と経験できないものであるということです。そう考えますと、指導に取り組むときにこの2つを提供する場を良い意味で提供することが、講師の大切な使命なのかと考えます。

まとめ

ここまで、ビスケットファシリテータ講習について、3つの構成「ビスケット (Viscuit)ってどんなプログラミング言語なの?」「ビスケットファシリテータ講習の内容」そして「講習で学んだ 私にとって大切なこと」にまとめてお話しました。

ビスケットファシリテータ講習は、再現性の高いプログラミングの指導を学べる機会です。この、再現性が高いというところが大切で、多くの大人が一定の品質をもって取り組むことができる興味深い指導法です。また、2020年の小学校のプログラミング必修化にあたり、プログラミングの指導者は非常に少ない現状がありますので、これをベースに増えるとより良いなと思います。

また、この講習は、受講後に受講者のネットワーク(Facebook グループ)に入って情報交換や講習会のヘルプに出向いたりする機会ができ、業界を越えて人脈も作ることができます。受講料は2万円で、かつ東京主体で開催されているので地方から来る方は大変かもしれませんが、プログラミング教育や教育の情報化に関心のある方にとっては、払う金額に見合った価値のある講習だと思います。

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