昨日は「楽天テクノロジーカンファレンス2007」へ行ってきました。
たまたまお誘いを受けたのがきっかけでした。なかなか知ることのできない大規模インターネットサービス企業の内側を知ることができるよい機会だと思って、出勤日(うちの会社は土曜出勤日がある月があります)を有休にして訪問してきました。

さて、僕が楽天をはじめて知ったのは1998年ごろだったと思います。
当時は高校生だった自分ですから、ネット通販そのものに興味が無くサービス名(まだそのときは社名じゃなかった)が記憶に残る程度でした。
その後、1年ほどしてSOI(※1)にて「爆発するインターネットショッピングモール楽天市場」(※2)を見て、「コンピュータ オタク」(正直そうだったと思う)だった自分が、インターネットを「ビジネス」にしようと強い動機を持たせてくれました。
常に、楽天は僕にとって、そして多くのインターネットサービス開発会社にとって先駆者でした。

実際の催しなのですが、写真撮影はプレス以外禁止とのことで、残念ですがありません。
(社屋の様子は「楽天が新社屋「楽天タワー」お披露目、無料化した「楽天食堂」など – Internet Watch」が詳しいです。)
ポイントをいくつか絞ってまとめてみます。

■会場の様子
楽天の本社4階には、1,000人以上の社員を集めて朝会などが行われるスペースがあります。
催しは、この場所を中心に行われました。今回もいつも通り壇の目の前に座りましたが、後ろを振り向いたら今までに見たことが無いくらいに人が集まっていました。これは実際に見ないとわからない衝撃です

■催しの内容
13:00?18:30(頃になっていたと思う)まで、ほとんど休みなしかつぶっ続けで公演が行われます。
僕が特に参考になったのは、インフラ関連のお話です。前職でそれなりの規模(数字を言えないのが残念)のインフラを自力で作っていたのですが、そのまたさらに上のインフラがどうなっているのかいろいろ聞けて、極めて貴重な時間でした。

■パネルディスカッション
三木谷社長・まつもと ゆきひろさん(Matzさん・Rubyの開発者)・Garrett J. Ilgさん(Adobe systems 株式会社 代表取締役社長)の3人が登壇されました。
まつもとさんの「心理的障壁」という言葉、ドキッとしてしまいました。
そして、多くのエンジニアの方がGarrettさんのメッセージに心打たれたと思います。僕もその一人です。
後で直接、ご本人にDaniel H. Pinkさんが言われている”High Concept”, “High Touch”の考え方に近いですよね、とお話したら「A Whole New Mind(邦題「ハイコンセプト」詳細は「明日のビジネスの潮流を読む3冊」のエントリにて)は読んだこと無いけどそういうことです」とも言われていました。先を見通している人たちは、当たり前のようにこのことを考えているのだなと確認しました。
そして、今日ほど英語をもっと勉強しなければ、と痛感した日はありませんでした。単語をかいつまんで理解する程度では、もう面白くもなんとも無いのです。

■社員食堂
催しの最後は、無料で話題の社食。食べ放題です!
おいしかったですよ。下手なファミレスに行くくらいだったら、ここのほうが断然いいです。

詳細な内容もレポートしたいのですが、書いていいのかわからないので、細かくは触れません。

おみやげはこちら。


おみやげ 特製 タンブラー・朱肉・紹介ビデオCD
[ 1/60sec / F4.0 / 12.12mm / ISO Auto / Canon IXY Digital 60 ]

楽天は連結で社員数3,000人を越えています。
会場を案内されていた社員の皆様は、マナーがしっかりされた方ばかりでした。
また、初めてのイベントだったそうですが、参加者の視点から見て滞りなく進んでいると感じました。
そして、公演中に多く語られたのが、自分たちのサービスは「社会インフラ」であるという話です。即ち、止まると会社ごと潰れてしまうお客様だっているんだ、という強い責任感を常に意識されていらっしゃいました。
こんなところからも、規律あるオペレーションが遂行されているのだなと感じることができます。

企業体として、楽天は既に大企業です。
そのことを改めて実感しました。

※1: School Of the Internet. 1999年ごろにできた、当時はインターネット大学の実験的サイトだという記憶があります。日本のインターネット研究で最前線を走っていた慶應義塾大学 SFCの講義が、ネット上で、そして無料で聴講できるとのことで、当時は端から端まで見ていました。
※2: 1999年当時の楽天のシステムの話も出ています。2007年になり、今回のカンファレンスで聞いた話と照らし合わせると、その成長を比較することができます。