東海道新幹線・山陽新幹線・九州新幹線のきっぷがオンラインで予約できるサービス「エクスプレス予約」。手数料無しで、何度も予約変更な形できっぷを手配できるとても便利なサービスです。そして、1時間最大10本ののぞみが走る東海道新幹線だからこそ、この価値が高くなっています。

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さて、お盆は弟とともに東京から大阪の実家へ帰省をしておりました。しかし、弟は新幹線の時間に遅刻!うわー、まいった。エクスプレス予約を使っているものの、もうどの便も満席で変更できません。その時の出来事をまとめました。

■複数人で予約すると複数人同時に変更・キャンセルが必要

原則: 予約は1人ずつ行う。

エクスプレス予約では、複数人の予約が可能です。そのため、エクスプレス予約のカードがない人も一緒に割引の恩恵を受けられます。いいですね。

しかし、予約する時に複数人で予約した場合、変更やキャンセルも複数人同時に行わなければなりません。これ、今回のような遅刻や、体調を崩して欠席等の場合に、オンライン上では全てキャンセル以外で人数変更ができないことを意味します。キャンセルですと、席はリリースされてしまいますし、キャンセル料金も発生します。悪い事ばかりです。

では、どうするか。多少面倒ですが、あらかじめ一人ずつ予約をした方がいいです。そうすれば、一人ずつの変更・解約ができます。

やむを得ず複数人予約時に個別にキャンセルする場合は、後述します。

■モバイルSuicaはe特急券乗車時に使ってはダメ!

原則: EX-IC予約済みモバイルSuicaならモバイルSuicaで入場。それ以外はカード型Suicaかきっぷで入場。

エクスプレス予約を使って乗車するには、券売機できっぷを発券する「e特急券」と、ICカードを使う「EX-IC」の2種類があります。

さて、首都圏の在来線各駅から新幹線が乗車できる駅まで、モバイルSuicaで乗車される方がいると思います。この時、e特急券で予約している人は、そのまま乗り換え改札で乗り換えは出来ません!というのも、e特急券を発券する際に券売機にここまでの乗車券を入れなければならないのですが、これが入れられるのは紙のきっぷと通常のカード形Suicaのみです。モバイルSuicaをかざす場所はありません。そのため、e特急券の発券が出来ないのです。

尚、これには回避方法があります。

ひとつは、一旦改札を出てe特急券の発券を受ける方法。これが一番シンプルかつ混雑時も時間をかけずに切り抜けられます。もう一つは、改札内の有人窓口で発券を受けること。これは混んでいる時(特にお盆時や週末)は乗り遅れる可能性があるので、空いている時のみの選択肢です。

逆に、EX-IC予約済みモバイルSuicaを使おうとするときは、モバイルSuicaで入らないと面倒な事になりかねません(※1)。 携帯の電池切れや忘れ物には、気をつけてくださいね。

■最後は「みどりの窓口」

原則: どうにもならなくなったら「みどりの窓口」へ駆け込もう。

有人窓口というのは、イレギュラーが起きたときに強さを発揮します。いえ、そこにしか頼れる所は無いと言えます。

今回、弟が遅刻した際には、有人のみどりの窓口が大行列となっていたため、新幹線の時間が迫っている中で窓口で対応してもらう事は現実的ではありませんでした。そのため、やむを得ず新幹線の車内で車掌さんにキャンセルできるかを問い合わせました。

その結果は「乗車券のみキャンセルOK(「不使用証明」をしてくれます)」でした。指定席特急券やグリーン券は使う電車が決まっているので、発車してしまい次第キャンセルはできません。残念!不使用証明をもらったきっぷは、到着地にあるJR東海の「みどりの窓口」で返金手続が行えます。まあ、お盆でしたからしばらく並ぶと言う事ですね(※2)。なお、駅員さんはきっぷの不使用証明はしてくれないとのことです。

なお、車掌さんによると、新幹線発車前であれば、発券後に「みどりの窓口」(地域会社はどこでも良いらしい)に行く事で一部キャンセルは可能だったそうです。お盆でなければ、キャンセルできたかもしれませんね。これまた残念でした。

■イレギュラーに気をつけよう

エクスプレス予約はとても便利です。何度もその便利さの恩恵を享受しました。ただし、それがシステムの仕様の想定内であれば、です。

言い換えれば、ちょっとだけ気をつければとても便利になります。また、開発する側は、出来る限り想定される状況に思いを巡らせなければなりません(自戒)。まあ、そんなこんなで、皆様の旅の参考になれば幸いです。

※1 EX-IC設定済みモバイルSuicaで新幹線に乗ると、携帯だけで生きて行けるのではと錯覚します。

※2 並んでいる間に、後続の新幹線に乗ってきた弟に追いつかれました。あの時は参りました。