カローラツーリング WxB 1.2L ターボ MTが納車されて1年(当時の記事「カローラツーリング MT 1.2L ターボを納車 – 今は数少ないMTのファミリーカー」)になりました。この1年を振り返る意味で、使用感をまとめます。「サマリー」「確実に仕事をこなしている、とは」「『ここから先はレクサスをどうぞ』」そして「その他の注意点」の4つです。

サマリー

僕は高速道路で中距離(片道100km〜300km程度)の移動が多く、短距離(街中を移動する程度)の移動はあまり多くありません。以降はこれを念頭にご覧ください。

まず、サマリーです。走行距離は14,124km、生涯燃費は16.4km/L(参考:WLTC燃費 15.8km/L)、そして最高燃費は27.8km/L(群馬県片品村→関越道 上里SA間 88km(下り坂考慮))です。
手を加えているのは1箇所だけあって、今年の春にメンバーブレースを入れています(詳細記事「TRD メンバーブレースセット (みんから内)」)。

確実に仕事をこなしている、とは

現行のカローラシリーズ全般に言えることかと思いますが、以下の点で僕は「確実に仕事をこなしている」車だと感じています。

  • 高速道路を法定/制限速度で安定して巡航できる
  • 日本の一般道を安全かつメリハリをつけて運転できる
  • 家族3人と荷物を乗せてどこへ行くにもそつなくこなす

まず「高速道路を法定/制限速度で安定して巡航できる」点です。80km〜120kmで走行車線をゆったり巡航している分には、何も問題を感じることはありません。エンジンのトルクバンド(1,500〜4,000rpm)で走るため力不足は感じず(走行中は1,800〜2,500rpm)、ハンドリングはやや重めで安定していますし、シートも比較的硬めでフィット感もあり、そのためか運転していて疲れにくいです。購入直後に書いた記事でも述べましたが、欧州車が好きな方には日本車ってここまで良くなったんだなと、感じていただくことができると思います。また、ハイブリッド車ほどではないのですが燃費が良く(16〜22km/L程度)、かつレギュラーで良いのも見逃せません。

次に、日本の一般道を安全かつメリハリをつけて運転できる点です。前提は、東京の東側のエリアや環七を想定しています。左右前後全てにおいて見通しが良いため、オートバイや不意の車線変更をしてきた車を発見しやすいのが大変良いです。1.2Lターボの8NR-FTSは都内のストップアンドゴーも確実にこなします(ただし燃費は12〜16km/L)。これはカローラに限らず最近の車全般に言えますが、予防安全システムも大切です。衝突予防や、バック中に後方から車がくるのを知らせてくれる機能(RCTA)は、あると事故を未然に防ぐことができ大変便利です。

また、車幅が1,745mmと1,800mm以下かつ車高が1,460mmと1,550mm以下なのが割と助かっています。都内の狭い道での離合や、駐車場の確保に難儀しません。僕の家の駐車場は自走式と機械式があるものの大変な競争率なのですが、機械式は車高が1,550mm以下だと選択肢が増えて枠が取りやすかったのは特筆できます。ミニバンやSUVだと2,100mmの機械式駐車場か自走式に絞られ、取るのにかなり難儀すると聞きます。

最後に、家族3人と荷物を乗せてどこへ行くにもそつなくこなす点です。1人の時よりは確かに重さは感じますが、パワー不足を感じることはあまりありません。トランクが狭い、という意見は確かにあるのですが、後部座席を1つ倒してスーツケースとスキー板とその他もろもろを乗せて移動する分には特に問題はありません。ただし、大人4人となるとちょっとパワーが足りないかなと思う瞬間や、荷物が乗らなくて苦労することはありました。荷物積載優先の方はSUVやミニバン、そしてピックアップトラックをお勧めします。

『ここから先はレクサスをどうぞ』

ここまで、カローラツーリングはそつなく仕事をこなす車、として書かせていただきました。正直言って、十分ではないかと思うんです。しかし、人間は欲深いのです。その中で、ああ、これ以上を求めるとレクサスとかの高級車じゃないと難しいのかなと思うところが出てきました。それを紹介します。

  • 高速での追い越し時の加速力
  • 遮音性
  • より快適な車内設備

まず、高速での追い越し時の加速力です。巡航時のパワーは問題ないと書きましたが、追い越し時のパワーがもう一つです。特に、新東名高速を走っていて、前が詰まりそう→追越車線は車列が続いていて入れない→減速する→追越車線が空く→4速に落として加速→むむむ〜、って感じがあります。なんせ116psしかないのです。欧州車にはハイパフォーマンスモデル(メルセデス A35 AMG, Audi S3とか)があったり、カローラツーリングにもオリンピックで活躍していた2Lの限定モデル 2000Limited(参考記事「【話題】五輪 過酷な自転車競技に特殊カローラ・ツーリング 「かっこいい」の声(AUTOCAR JAPAN)」)があり、そういうのだと問題ないはずです。これは割と僕にとっては問題になりつつあります。

次に、遮音性です。この車、タイヤからのノイズが車の中に結構入ってきます。より快適な車内空間を求めるとしたら対策が必要かもしれません。ただ、遮音材を入れると車重に影響が出ますから、悩ましいところです。それに走行性能には関係がなく贅沢な話ではあります。それにしても、レクサスの静粛性は素晴らしいですよね〜

そして、より快適な車内設備です。JBLサウンドシステムとか、電動テールゲートとか、後部座席への冷房の吹出口とか、後部座席のリクライニング…とかですね。現在、実用上何の問題もないので、完全に贅沢設備でした、ありがとうございました。

ここまで書いて改めて伝えたかったのは、カローラって「(コストを考えれば)ここまであれば十分」ってところを徹底的に研究された車なんだな、ってことでした。大事なことなので2回書きました。

その他の注意点

上記では書ききれない、細かい注意点を残します。

まず、エンジンオイルです。これはカローラツーリングに限らず直噴エンジン全てに言えることですが、構造上エンジンオイルが汚れる速度が半端無いです。もともと、僕はそんなに高くないオイルを3,000〜4,000kmで交換する習慣があり、それを任せられる人がいるのですが、以前に乗っていた車に比べて汚れる速度が速いのに驚いています。もっというと、納車してすぐに交換したときに既に汚れています。先に書いた燃費は、油脂交換に気を配っている結果でもあることをお伝えしたいです。以下は納車850kmほど走ったときにオイルを抜いている様子です(詳細は「十数年ぶりの真瀬さんのオイル交換 (851km) (みんカラ内)」)。

次に、テールゲートは樹脂製です。これ、何が問題になるかというと、マグネットタイプの初心者マークがくっつきません。なんか貼ろうとしている方は、シールか、窓に貼る吸盤タイプのものを買ってください。

最後に、スマートフォンのアプリ「MY TOYOTA」をぜひ活用してください。燃費管理をはじめとした走行実績管理もさることながら、鍵を閉め忘れたりなどの何かトラブルがあると通知してくれます。恥ずかしながら、リモートの鍵閉めは何度かお世話になりました。僕はMT車なのでできませんが、エンジンのリモートスタートもできて乗車前に暖気ができます(MT車はギアを入れて駐車するのでリモートスタートしたら大変なことになります!)。

まとめ

ここまで、カローラツーリングに1年乗ってきた感想を書いてきました。カローラツーリングは、車を活用した生活において、走行性能を大切にしながら様々なことをそつなくこなす、まさに日本車らしさを体現している車だと、僕は思っております。

実は、僕の車、車が好きな人はわかるかもしれませんが、よく見る形で良く見る色なんです。ただ、僕のだけは外から見ると1つだけ違うのは、「HYBRID」ロゴがついていないのです。そして、中を見たらMT車。心の中で「実はちょっと違うんよ」って思ってたりします(笑)。

最後に。みんな、好きな車に乗るといいですし、自分のメディアで大いに語るといいんじゃないかと思います!