<<地域ポータル・ネットワーク編より

最後は研究編です。

まずは京都にあるNICTのブースです。
かなりの数の研究成果が発表されていましたが、僕が目を留めたのが「音声認識」です。


音声認識の研究

ここは、マイクに向かって「?について教えてください」と尋ねると、そのことを(今回はWikipediaがソースになっていました)声で教えてくれるものです。
東京弁、京都弁、まんべんなく反応していました。
これは観光情報ですが、機械のマニュアルをはじめとして活用範囲は大いに広げられそうです。


京都の情報を声で尋ねられます

これが研究で使われている端末

ちょっといじわるして「上七軒」と「お茶屋」を試しましたが、なんと「辞書に無い」ということでサーチでできませんでした…。研究員の方曰く「そこまで濃い内容で来ると思いませんでした(笑)」とのことです。どうも、辞書に登録されている言葉ではないとサーチできないそうで、この「辞書を鍛える」事が今後の課題だとおっしゃられていました。
なお、「東山」でサーチすると、すぐ出てきました。1回以上引っかかると、学習してよりスムーズに案内できるようになるそうです。使って鍛えることも大事みたいです。

続いては、動画の整理・検索システムです。
富士通研究所の研究だそうです。


動画を3次元で整理

ビデオを撮れば撮るほど溜まるアーカイブ。整理できてますか?
これを、「記録日時」「テーマ」「タイトル」そして「近いシーン」順に整理できるツールの研究だそうです。
「テーマ」や「近いシーン」順は、探したくても探しづらい、もっと言うと今までは人間の感性に頼っていた部分をコンピュータにやらせてみようと言うものです。
また、3次元で動いているので、見ているだけでも面白いです。
NHKアーカイブスとかでできると、すごく活きるのかなと思いました。
ちなみに、静止画はすでに「みよう絵」として製品化されているとの事です。

最後は、BITS社のWIRED ICONというソフト。


調べたい事柄を手軽にページ内に引用

これはWikipediaの歴史系の項目です。ここでは登場人物の生年月日、そしてその年に起きた大きなイベントを画面内に引用してさくっと調べられるツールです。
ただ、まだソースデータが不足しているそうなので、ソースデータ提供・提携元を募集中との事です。
特に、辞書を手軽に引用する方法で使えそうですね。

CEATEC JAPANは、実はハードウェアのブースの方が圧倒的に多いです。
しかし、その少ないはずのインターネットにかかわるサービスのブースを回って話を聞くだけで、1日つぶれます。
実際はブログでは取り上げなかったブースも数多く回っています。
そのため、「興味がある」または「知りたい」テーマを絞って、そこを重点的に回られることをオススメします。
興味を持ってブースを訪ねれば、そこにいる研究員・開発者・営業担当の人が、ここぞとばかりに熱っぽく自社の商品・成果を語ってくれることでしょう。そして、新しいビジネスチャンスの糸口が見えるはずです。