当サイト『出窓とこえむの家』はオープン10周年を迎えました。
インターネットは1年一昔ですが、そんな環境で10年何とかやっていけたことに自分ながら驚いています。

さて、この「出窓とこえむの家」というサイトを開いたきっかけは、自分で開発していたオンラインソフト「Font Manager」(フォント管理ソフト)の配布を行うためでした。
「成績が良かったらインターネットを引いてもいい」と親に言われ、猛烈に勉強した結果、あわよくばインターネットを敷ける成績を得ることができたのです。そう、あの時はまだ高校生でした。
プロバイダに加入(※1)し、続いてテレホーダイ(※2)を契約。そして、モデムの発信音を聞きながらインターネットの接続したのです。本当にわくわくしました。接続速度はたった33.6Kbpsでしたが、当時としてはありふれたインターネット接続環境でした。


1998年 オープン間もない頃

1997年当時、オンラインソフトの配布は雑誌やNIFTY Serveからのダウンロードがまだまだ幅を利かせていました。しかし、インターネットがWindows 95と共に普及すると、ネットでの配布も徐々に多くなってきました。
僕も、インターネットをつなぎはじめたことをきっかけに、ソフト配布を始めました。後に、Vector(※3)や窓の杜(※4)にもソフトの掲載をしていただけるようになりました。


2000年頃 オンラインソフトの配布が絶好調のとき

2000年問題がホットな話題だったこの頃。当時、ネット回線をISDN(64Kbps)に切り替え、その速度の速さに感動していました。
しかし、検索は相変わらずしづらい時代でもありました。日本では、ディレクトリ型のYahoo!と全文検索型のgooが幅を利かせていました。googleは日本ではまだ普及していなかったのです(※5)。

ちなみに、前年の1999年に皆様ご存知の2ちゃんねるが誕生しめました。
もうひとつ、P2Pサービスの普及が始まったのもこの頃です。そう、Napsterです。あらゆる曲をネットを通じて交換できるという、それはそれは革命的なサービスでした。しかし、著作権の問題も同時に噴出し、P2PとしてのNapsterはなくなってしまいます。


2001年頃 独自ドメインで自宅サーバ運用開始

21世紀に入り、常時接続の環境が自分の手元にやってきました。しかし、ブロードバンドとはとてもいえないCATV 128Kbps(その後増速)。ただ、真っ昼間にネットをつなげる環境がどれほど便利だったか。

程なくして固定IP・ドメインを取得し、自宅でのサーバ運用もはじめました。窓の杜にプレスリリースを流した後、回線がパンクするほどアクセスが来たこともありました。滝のようにサーバのアクセスログが流れていた状況に、とても感動していた記憶があります。


2002年頃 オンラインソフトの公開を終えて静かになったサイト

2002年。仕事をはじめてオンラインソフトのメンテナンスがままならなくなったため、ソフトの公開を終了。
その傍ら、インターネット接続をADSL 1.5Mbpsに切り替え、接続環境はさらに良くなりました。

この時代、インターネット上の出来事で深い思い出があるものは、特にありません。googleは、この頃から当たり前のように使うようになりました。調べ物をするときの生産性がぐっとあがりました。


現在 ブログをメインに運用中

ということで、現在に至ります。
この10年の後半はブログサイトとしての運用を中心に行っています。
インターネット接続環境も、ひかりoneの100Mbpsとなっています。

この10年、世の中…特にインターネット、そして自分自身に色々な出来事が起こりました。ものすごい勢いで時代が流れ、そして消化しきれていないことを改めて感じます。
とりあえず10周年記念に何か書きたかったので、エントリしておきます。

※1 プロバイダは、当時福岡で有名になりつつあったTRY-NETです。そう、あの潰れた平成電電の前身の会社です。月1,500円という当時では破格の接続料で、加入者を集めていました(まだまだ従量制プロバイダが多かった)。
※2 テレホーダイとは、特定の電話番号に対して23:00?翌日8:00まで月1,800円の定額で電話ができるサービスです。当時は個人で常時接続など考えられない時代でした。OCNが「OCN エコノミー」という当時としては廉価な常時接続サービスを提供していましたが、それでも128Kbpsで月38,000円もしたのです。
※3 Vectorは、その当時「Vector Software PACK」という名前でした。開設は会社の沿革を見ると1996年とのことです。当時から、日本のオンラインソフトの多くが収蔵されていました。
※4 窓の杜は、取り上げていただくまでとてもハードルが高かった記憶があります。ただ、取り上げていただくとその力(=ソフトの普及速度)は計り知れないものがありました。
※5 サーバのアクセスログを見ると、googlebotが初めてアクセスしてきたのは 1999/02/27 でした。その後1年くらいは月1回程度のクロールを受けていました。
※遍歴は「サイト更新履歴」のページにも書いています。