速読といいますと『フォトリーディング』をはじめとした、いかに「速く読むか」に重点を置いた本・講義が広まっています。
この時間が限られたご時勢、速く読めるのに越したことはありません。ビジネス書や技術書など、知識を蓄えることに重きを置いたものならなおさらです。しかし、小説をはじめとした「じっくり味わう」本は、それではちょっと寂しい気がしませんか。映画やテレビと違って、自分でそのシーンを味わう時間をコントロールすることができる楽しみがあると僕は思っています。
さて、そんな速読の世界にちょっと変わった本が出版されます。
2年前に速読の講義をはじめて受け、その後も何かとお世話になっている今村さんが書かれました。
※その時のレポートはこちら…『速読術講座』
この本は、テクニカルな部分で速度を上げることはあまりせず、姿勢や目線をはじめとした「基礎的」な部分を中心に改善することで根本的に読む速度を上げていこう、という考えを基に書かれています。ですので、私がはじめて読んだ時は「これはスポーツの教練本!?」と感じてしまうくらいでした。
それを裏付けるのが、図解やチェックシートの多さです。まるでスキーの教練本のように、姿勢をマネしつつチェックポイントを網羅しているか確認していくのです。
最初、自分の”適当”な姿勢に気づき落ち込むことでしょう… orz
それに懲りず、彼の解説を元に練習を進めていくと、次第に楽に本が読めるようになってくるはずです。これは、速く読めることもそうですが、一度に取り込める情報量が徐々に増えてくることでもあります。
厚みも並みのスポーツ教練本くらい(200ページ)ですので、ささっと読めると思います。
練習後はビジネス書をガッツリ読みつつ、小説を読みながら想いを馳せるのもまた粋ではないでしょうか。
※献本どうもありがとうございました。初めての献本でした。