2014/03/11(火) に、共著で執筆した『Webアプリエンジニア養成読本』というムック本を出版します!また、本日 2/20 から、Amazon で予約受付を開始しました。

この本は、Webアプリを多くの人に使ってもらえるようにするために必要な知識となる、Web技術の基礎〜開発〜ITインフラの構築・運用までを凝縮して一気通貫で学べる、ちょっと珍しい本です。これらを、 @yusukebe, @uzulla, @sugamasao, そして僕 @koemu の4名で分担して執筆しました!

あわせて、刊行イベントを 2014/03/20(木) 19:00より、ジュンク堂書店 池袋本店で開催します。4人の執筆陣が、本にまつわるいろいろなお話を用意しています。お誘い合わせの上、ぜひご来場ください!詳細の確認・申込は『ジュンク堂書店 池袋本店 イベント・フェア詳細』のページからどうぞ。

さて、本書について、執筆者の一人である僕から、「どんな方にお役に立てそうか」「執筆にあたって読んだ本」そして「執筆にあたっての人との交流」の3点についてお話ししたいと思います。

■どんな方にお役に立てそうか

ズバリ言いますと、「プログラムはちょっと書けるようになってきた。でも、Webアプリを公開してみんなに使ってもらえるようにするには、どうすればいいのか…わからないよ〜。・゚・(ノД`)・゚・。」という方に、ぜひ読んでいただけたらと思っています。

先ほども述べましたが、本書はWebアプリ開発全般を一気通貫で学ぶ事ができるよう執筆しています。なぜこうしたかといと、過程を通して学ぶ事ができる書籍が少ないからです。

現在、それぞれの過程、例えばプログラミングの部分であればその点を深堀した本がたくさん出版されており、その部分を中心にきちんと学ぶ事ができる環境が整っています。一方、出来上がったWebアプリを公開するために、それぞれの過程を実務としてどのように橋渡しすれば良いのかを書籍から知る事は難しい状況だったのではと思います。あっても「○○標準」などの高度にモデル化された情報となり、若手の人が理解するのは大変な労力を必要とします。また、橋渡しのしかたを体得しているベテランエンジニアやプロジェクトマネージャが、若手の人たちへOJTを通じて継承している場合もあったのではと想像します。

そこで、本書では各執筆者が次の過程に移るためにどうすればいいか、または前の過程からどのようにつながって行くのか、実務に即して解説する事を心がけました。私は3章のITインフラの構築、および4章のITインフラの運用を執筆していますが、その中で完成したWebアプリの「デプロイ」「公開後の監視」そして「メンテナンスの流れ」についてどのようにつながって行くのか、一つずつステップを設けて知識を獲得できるように執筆しています。

以上より、Webアプリ開発の流れを知りたい若手技術者の方にはもちろん、その教育係の先輩の指導の補助資料として、そして開発者がどのように動くのか垣間みてみたい企画・営業の方にも、読んでいただけたら嬉しいな!と思っています。

■執筆にあたって読んだ本

打って変わって、執筆時に自分の助けになった本・情報についてお話ししてみます。

ハートビーツに勤めるようになってから、会社のブログ「インフラエンジニアway」の執筆を通じて少しずつ技術文書を書くようになりました。ただ、今回は本格的な書籍の執筆です。編集者の方とお話ししようとすると、どういう流れで進むのかであったり、出てくる専門用語がよくわからん状況になりがちです。「表3」って言われて、ぱっとわかったら、それは執筆経験があるか、編集者の方ではないでしょうか(笑)。

そんな中、3つ、自分にとってとても役に立った本やWebをご紹介します。

一つ目は、「デジタルテキスト編集必携[基本編]」です。この本は、紙の書籍の出版ばかりでなく、Web記事や電子書籍の公開などをひっくるめて、出版に関する業務の流れや、それぞれの過程における注意点が網羅されています。「君、本を書こうか!」と初めて言われた時に、ぜひ読んでみてください。

二つ目は、「記者ハンドブック 第12版 新聞用字用語集」です。新聞や書籍(特に技術・解説書)をよく読まれている方や、学術論文を書かれている方ならお気づきかと思いますが、用語・送り仮名の統一は出版する本の品質を担保するにあたって大切な事項です。その原則がきちんとまとめられています。なお、用語については出版社側から特別な指定がある場合もありますので、その場合は従ってください。僕の場合もありました。

三つ目は、結城浩さんのWebページ「文章を書く心がけ」です。執筆にあたって、大切な要素を端的かつ平易な言葉で述べられています。今、この記事を書く時に改めて読んだのですが、ここまで平易で優しい文章を書ける結城さんはすごいな、僕もこうありたいと思います。

まだまだ鍛錬が必要な身ではありますが、もし他の方が執筆される時に、これらの情報がお役に立てば幸いです。

■執筆にあたっての人との交流

本書の執筆にあたっては、多くの人のつながり、そして協力を仰ぐ事ができました。

まず、執筆陣との出会いです。彼ら3名とはハチイチ忘年会での幹事団メンバーとして、長年付き合ってきました。ただ、仕事は今回が初めてです。ある日、 @yusukebe からチャットで「4人で本を書かない?」と言われたのですが、忘年会中のあの柔軟かつ責任感ある対応ができる男たちとならちゃんとできるだろう!と安心して一緒に書く事にしました。状況によっては、いろいろな不安が出たりするものですが、今回は特にありませんでした。恐らく、これまでの付き合いの積み重ねがあったからだと思います。そして、こうして無事に仕事を終える事ができ、本当に良かったと思っています。

また、出版社の方にも大変お世話になりました。技術評論社 担当の細谷さん、編集の坂井さんには、執筆で利用したGitHubを通じたスムーズなコミュニケーションを通じて支えていただきました。

そして、会社です。ご存知の方もいるかと思いますが、ハートビーツはCTOのばばさん(@netmarkjp)を初めとした執筆経験者が何人も在籍しています。数十人の会社ですから、結構な率です。そんな方々から、後押しはもちろん、査読やアドバイスをいただくことができました。経験者の方からいただく貴重な情報は、経験の浅い自分ではわからない事柄を補強する事ができます。また、出版祝いにmekwさんから一升瓶で焼酎をいただきましたっ!嬉しいっ!!そんな、執筆自体の環境も、恵まれていたのだと思っています。

多くの方に支えられて、出版にこぎ着ける事ができた事を、本当に嬉しく思います。皆様、どうもありがとうございました。

■ぜひお買い求めください!

ここまで、『Webアプリエンジニア養成読本』出版にあたって、僕から「どんな方にお役に立てそうか」「執筆にあたって読んだ本」そして「執筆にあたっての人との交流」の3点について述べてきました。その中で、Webアプリの公開にあたっての過程を知りたい方へ読んでいただきたい事、執筆にあたって役立った本、そして支えてくださった方についてお話ししました。その上で、この本を通じて、一人ではなく、多くの人の力をまとめあげることで、Webアプリが出来上がり、そしてユーザの方に価値を提供できることをお伝えできれば、何よりです。

Amazonでは既に予約受付が始まっていますので、ぜひご予約ください!店頭で手に取りたい方は、大型書店で3/11以降にぜひどうぞ。

最後に…他の執筆メンバーからも、ブログエントリがあがるかと思います。乞うご期待!!!☆-(ノ゚Д゚)八(゚Д゚ )ノイエーイ

■2014/02/25追記 他のメンバーの記事も公開されたよ!

Webアプリエンジニア養成読本[しくみ、開発、環境構築・運用…全体像を最新知識で最初から! ] (Software Design plus)
和田 裕介 石田 絢一 (uzulla) すがわら まさのり 斎藤 祐一郎
技術評論社
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