サンフランシスコ出張シリーズが続いております。

しかし、今回はサンフランシスコの話ではありません。米国の5月最終週の月曜日はMemorial Day、祭日です。ということで、この週末はサンフランシスコを飛び出しまして行ってまいりました、ニューヨークへ。

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東京からニューヨークへ行くとなりますと一大事でお金も結構かかりますが、サンフランシスコからなら国内線で行くことができます。といっても、6時間かかるんですけどね。すごいですね。

さて、「行ってきたところ」「ちょっとしたトラブル」そして「感想」をまとめてみます。

TL;DR

  • 有名どころはたいてい当たり、ハズレ無し。
  • 行きたいところは全部行くのは無理なので優先付けが重要。
  • 都市の仕組みを予習することに越したことはないが、トラブル対処力がもっと重要。

行ってきたところ

金曜日の夜にSFOを発ち、土曜日の朝にJFKに到着。そして月曜日までの3日間をニューヨークで過ごします。時間を有効活用できるようにするためにとったスケジュールでした。

1日目

まずは、7th Ave.を北上してTimes Squareへ。朝に行ったときは混雑ってこんなもんなのかなと思ったのですが、次の日に夜に行ったら大変な人だかりで、なるほど、これが世界の交差点かと感心しきりでした。なお、普通の警察官はもちろん、機関銃と防弾チョッキで武装した警察官も常時監視しておりまして、大変な警備コストがかかっている場所でもありました。

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次にセントラルパークへ。飛行機の中で余ったおやつを食べつつ腹ごしらえ。朝からランニングをしている人は確かにいまして、皇居の周回コース以上に人がいました。

続いて、世界の名だたるブランドが集結する5th Ave.へ。ブランドのショップで買い物はせず…Trump Towerを眺めたり、Rockefeller Centerで写真を撮ってもらっていたりしていました。

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んでもって、Grand Central駅を見学した後、昼飯を食べ、再び北上してブロードウェイミュージカルの観劇へ。今回は、相方の勧めもあってCATSを観にNeil Simon Theatreに行きました。土曜日の昼の部でチケットの値段が高そうですが…ここはStubHubで1階席の真ん中があることが判明。SFOにいるときに買ったのですが、恐らく4割ほど安かったです。チケットの印刷のためにKinko’sに行かねばならなかったのですが、ニューヨークなのでKinko’sはすぐ見つかりまして一安心。ロンドン以来のミュージカルのメッカで楽しい時間を過ごしたのでした。

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この後もまわりたかったのですが、飛行機の中で3時間しか寝ておらず、急激に眠気が襲ってきまして無理をしないようホテルにチェックイン。ホテルは、Hell’s Kitchenの端っこにあるMagnuson Convention Center Hotelをとりました。東横インみたいなところです。中心の高級ホテルよりは安くTimes Squareも徒歩圏内ですが、9th Ave.より西にあって人通りが寂しいところなので、ちょっと気をつけたほうがいいです。

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2日目

最初に訪れたのは、Brooklyn Bridgeが望める公園へ。いやー、これぞニューヨークだ!と感心して、実は夜にもう一度行っています。

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その後、実際にBrooklyn Bridgeを渡ってみました。渡るのに30分ほどかかります。話の肴にぜひ渡ってみてください。

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次に、Lower Manhattanのエリアへ。Wall St.でNYSEの建物だけ見ました。市場は当然開いてないので…。

その足で、World Trade Centerへ。9.11で攻撃された跡地ですが、厳かな場所となっておりました。忘れもしません、夜のニュースを見ていたときに、旅客機がWTCへ突っ込んでいったことを(※1)。また、日本には3.11というものがあります。11日つながりで、どちらも悲しい出来事です。笑顔で記念写真を撮っている人がいましたが、9.11と3.11のことを考えると、とてもそんな気になりませんでした。少し見学した後、足早に立ち去りました。

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気を取り直して昼飯を食べました。ニューヨークはサンフランシスコよりも昼飯が安い気がします。

そして、友人が勧めてくれたAmerican Museum of Natural Historyへ。特別展が好きなだけ見られるSuperSaver Admissionチケット($35)を買って館内へ。特別展は”Humpback Whales”(3D上映), “Mummies”そして”Dark Universe”(プラネタリウム)をチョイス。”Humpback Whales”はNational Geographicの自然ものの番組を3Dの大画面で見られると思っていただければGood。”Mummies”は名前のままで、ミイラがそのまま展示されています。そして”Dark Universe”、これがすごい、ストーリー仕立ての高解像度プラネタリウムが僕の心を虜にしました。まるで星が本当に降ってくるよう。プラネタリウムで感動したのは、初めてですね…これだけで$35のもとを取ったと感じたくらいです。

なお、常設展も大変なスケールでして、本来なら1日かけても見終わらないような場所であることをお伝えします。駆け足で観ていたら本当に大変でしたしもったいない気分になりました。ここに限らず、米国の有名な博物館・美術館は、体力・時間を観覧者に求めてきます(笑)。

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博物館に閉館時間までいた後、Columbus Ave.を歩いていて良さそうなバーを見つけてふらっと立ち寄りました。Guyer’sさんです。カクテルを飲みつつ、ピザを食べつつ…「僕、明日、というか日本だと今日誕生日だから自分で祝杯を上げたい」くらいの話をしてたら、二杯目のカクテルとともにケーキを持ってきてくれました。そんでもって「ケーキのお代はいらないよ」って。とても良い誕生日になりました。おいしくいただきました。ごちそうさまでした。

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その後、再びBrooklyn Bridgeを観て、そして改めてTimes Squareに立ち寄り、ニューヨークの夜を楽しみました。

3日目

最終日。朝、寝過ごして朝食時間ギリギリに起きて、あわてて朝飯をかきこんでチェックアウト。月曜日なのになぜ目覚ましが聞こえない!(鳴ったのを止めたから止まっているのだが)

この日は小雨。まずはMoMA(※2)へ。僕は展示もさることながら、2Fにある本屋さんの品揃えに目を引かれました。思わず買ってしまうところをぐっと堪えるのに必死でした。

最後に、屋台で昼飯を買ってBryant Parkで食べました。Bryant Parkには電源もありまして、堂々とノートPCに電源を繋いで作業をしている人がいました。公園に電源があるというのに大変驚きました。

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そして、タイムリミット。行きたいところは他にも山ほどありましたが、これが限界。でも、上等です。

往路でも乗ったLIRRを使いJFKに戻り、家路につきました。普段通路側をとるのですが、この日は窓側しか空いてなく窓際に座りましたが、北米大陸の雄大な自然を望みながら帰ることができました。米国で商売をする人は、この人種も考え方も、そして土地の広さも日本とは決定的に違うスケールと対峙しなければならないのだなと身震いしました。

ちょっとしたトラブル

今回の旅は、先進国内の旅とはいえ、日本ではなかなか遭遇しない様々な小さなトラブルに遭遇しました。

  1. 往路でオーバーブッキングで飛行機が繰り上がったと思ったら2時間近く出発が遅れて結局予定通り着いた
  2. 昼飯を食べた時にカード決済しようとしたらカードが止まった
  3. 地下鉄が運休しまくっていて更に歩いた
  4. 地下鉄の改札をくぐりそこねて2回引き落とされてしまった
  5. ホテルの風呂の排水が悪すぎた
  6. 2日目に風呂場にタオルが準備されていなかった
  7. 靴が壊れはじめた

1は、今回DELTAを使ったのですが、飛行機の出発の遅れやオーバーブッキングが見込まれると、アプリに「お金いらないから便変えない?」という通知が来ます。U.S. DEPARTMENT OF TRANSPORTATIONのAir Travel Consumer Reportによりますと、2017年5月発表の資料によれば搭乗拒否された率は全米最低の堂々トップに輝いておりますが、こういう工夫が功を奏しているのですね。しかし、そもそも遅延やオーバーブッキング対応が少ないJALやANAは凄いなと思います。

2は、カード会社(DCカード)に電話して確認したところ、「いきなり米国西海岸から東海岸に移って決済しようとしてシステムが不正利用の疑いありのフラグを立てた」のが原因でした。その後、不正でないことは確認できてロックは解除してもらっています。出張が多い方は、カード会社にすぐに電話できるよう準備した方がいいです。

3は、Memorial Dayで地下鉄が運休しまくっていて、遠回りしなければならなかったり、歩いて別の駅へ行かねばならないなどの問題が出ました。東京ばかりでなく、ニューヨークも運行情報をよく調べて移動しないといけないですね。

4は、僕のミスなのですが、改札を通りそこねてもう1回カードをスキャンしたら2回目も引き落とされたという話です。なお、乗り放題パスにすると一定時間入場できなくなるらしいので、合わせてお気をつけください。

5, 6はまあ安いのでしかたないということで。タオルはフロントに取りに行きました。

7は、歩いて移動がメインのマンハッタンでヒヤヒヤしました。最後まで靴は無事でしたが、それにしてもヒヤッとします。まあ、ニューヨークだからダメだったら買えばいいですね、はい。

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この旅は、細かいが次々発生するトラブルを素早く解決するクエストのような要素もありまして、これもまた振り返りますと楽しみの一つとなっていました。

感想

ニューヨークは、まさに世界の交差点ともいうべき、様々な人、製品、そして文化が集まってきていました。芸術家の人がニューヨークを目指すのが少しわかった気がします。これだけのことが集まっていれば、自分の感性が刺激されないはずがありません。

そして、サンフランシスコのある西海岸とはまた違う雰囲気であることもわかりました。技術の活躍の場はベイエリアほどは感じず、東京ほどではないけど人が関わるシーンが多いなと感じました。そして、ニューヨークに住む人は、ニューヨークで生活していることに誇りを持っていると感じました。バーで話していただけの感想ですけどね。

今度は、仕事で来れたらいいですね。本当に貴重な体験ができた旅行となりました。

機内でSONYのCo-Founderの盛田さんのエッセイ「MADE IN JAPAN」を読んでいました。3章4節「一家でアメリカに移り住む」で出てくるニューヨークのことが思い浮かぶように読めました。


参考にしたページ

※Flickr Album: New York, 2017

※1: ハイジャックされたのは、いずれも今回僕が乗った北米大陸横断線の便です。燃料が多いからというのが理由らしいです。これはあとで調べて知りましたがゾッとしました。

※2: サンフランシスコにもSFMoMAがあります。