みなさんが旅に出られるとき、何を道しるべにしますか?
定番は「地球の歩き方」「ことりっぷ」そして「Lonely Planet」などがあります。今なら、ネットで観光情報を調べてGoogle Mapsを使う、なんて人もいるでしょうか。僕も過去は前者、現在は後者が多いのですが、昔、そしてスマホが便利になった今でも欠かさず手に入れるものがあります。
旅する街の公共交通機関の公式路線図です。それも、紙。
それでは、紙の公式路線図をわざわざ「手に入れる理由」「使い方」そして「手に入れ方」の3つの事柄について説明します。
手に入れる理由
ズバッと、3つの理由があります。
- 一目で都市の交通網を把握できる
- 運賃などのルールが記載されている
- 仲間内で話し合うときの媒体になる
1は、バッと広げると、その都市にどのような形で交通網が整備されているか俯瞰することができ、同時に把握することができるためです。「PDFがあるじゃん!」ってここで思った方、賢い。実は、現地に着く前に念のためにPDFはダウンロードしています。ただ、iPhone/iPad/Macの画面では、この路線図を俯瞰できるほどの画面の広さがありません。俯瞰できることが重要なのです。
2は、これまた重要なことでして、運賃や支払いの仕組みがまとめられているものも存在します(例:サンフランシスコ)。こういうところから、muniなら90分間なら乗り放題、すなわち飯食って帰ってくるなら片道分しか取られないとか、そういうことが分かったりします。
3は、どこへ行きたいとか、このエリアは何があるとか、そういう話をするときに便利です。普通の地図でもこういう話はできそうですが、そこに路線図が乗っかってくると「どうやっていくのが現実的か」という議論もしやすくなります。このやり方、旅好きの人ほど盛り上がりやすいです。
使い方
僕は、まず路線図を手に入れると3分くらいでざっと眺めて、主要駅と主要なランドマークの位置関係を叩き込みます。これが最初にして一番重要なプロセスです。
その次に、Google Mapsで経路を検索します。その上で、Google Mapsをそのまま信用せず、より早く着く代替経路が見つかるような先程見た路線図を元にそちらを使うことも検討していきます。慣れてくると、Google Mapsは徐々に使わなくなり、路線図のみになります。最後は暗記します。
また、ニューヨークや東京などの運行障害や運行経路変更が起こりやすい都市の場合は、この路線図を頼りに代替路線を探します。これはGoogle Mapsで代替経路を容易に把握できない(経路が反映されない)場合があるのが大きな理由です。
あと、旅行ではないのですが、東京では住むところを探すときにも使いました。東京メトロの大型路線図(¥1,500 執筆時点品切れ)を見ながら、弟が独立するときにどこに住むかを探す際にこれを見ながら話をしたことがあります。通勤距離、始発で座れそうか、乗り換えは便利そうかなどが見積もりやすくなっております。
手に入れ方
まず最初に聞くのは有人窓口。路線図はあるかと聞けば、どこにある、またはここにあるよと教えてくれます。ニューヨークは地下鉄駅の有人窓口で無料でもらえます。
次にありそうなのは、地区の中心にあるチケット販売窓口。サンフランシスコは、Market St.のケーブルカー乗り場前のチケット売り場で$3で手に入れました(本屋でも購入可能)。ベトナムのホーチミンシティでも同じように手に入れたような記憶があります(以下)。
あとは、駅のチラシ置き場に積んであったりもしますね。東京だと、見たことがある方も多いはず。
なお、東京メトロの大型路線図は、東京メトロの定期券売り場で購入することができます(ただしB0で巨大なので注意)。
そんなわけで
紙の公式路線図をわざわざ「手に入れる理由」「使い方」そして「手に入れ方」の3つの事柄について説明しました。公共交通機関が公式に発行する路線図は、無料または安価で手に入れられる、正確な公共交通機関の情報です。使わない手はありません。あと、帰った後に「あー、あそこ行ったなー」という振り返りも使えまして大変便利です。