昨日は、団地内の公民館で開催された『防災講演会』に行ってきました。
席は50ほどあったのですが、始まる10時前に行ったらもう満杯。しかしお年寄りが多いようです。

さて、講演会と言いましても、消防庁日本総合住生活(UR都市機構の管理会社)の偉い人が「地震には気をつけましょうね」と、1時間半ほどかけて簡単な話をする場でした。

ポイントを5つほど。

1. 葛飾区は最も危険!?
区の東西を「荒川」「江戸川」に取り囲まれ、まるで巨大な中州のような土地に葛飾区はあります。
この前の台風9号ではありませんが、洪水の被害を受けそうなのはもちろんのこと、川が近いとなると地盤が弱くて地震にも弱い土地でもあります。

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首都直下地震による東京の被害想定報告書」によると、想定死者数6,413人のうち、葛飾区は696人となんとワースト1位。引っ越すときにリスクがあるだろうなと思っていたのですが、想定以上のリスクを抱えた土地ということが、報告書から良くわかります。

2. 阪神大震災時の公団マンションの被害
阪神大震災の際、公団(現UR)マンションから出た死者は2名。いずれも家具転倒による圧死だそうです。
家具さえちゃんとしておけば、100%とは言えないまでも、公団マンションの耐震強度は比較的高いようです。

3. 高層階の避難
まず、高齢者をおんぶして避難するのは、よほどの体力が無い限りムリというのが避難訓練で判明。階段から降ろすための専用器具があるそうですが、光が丘団地にしかないらしいです。
また、下水道管が割れて水があってもトイレが使えなくなることがあるため、簡易トイレは必須。飲み水の蓄えも3日は必要。

4. 消防が駆けつけられる比率
20件の救援要請に対し、16件は自力で解決・3件は他人に支援を得て解決・そして1件のみ消防が救援できるそうです。
自力で守ることを最優先にしなければならないとのことです。

5. 帰宅困難者について
最後に、恒例の質問をしてみました。
内容は「万一 地震で荒川の橋が落ちたらどうするのか」です。
結論としては、ひとつはラジオなどの広報情報を取り寄せて、落ちていない橋に迂回すること。二つに渡し舟を出せる準備をしているので、これを利用すること。ただ、渡し舟については輸送力が大幅に限られるので、あまり期待はしないでほしいとも言われています。最悪は向島あたりで一旦待機された方が良いとの事。
さらに、葛飾区は帰宅支援困難者が避難場所にやってきて混乱する可能性も想定した方が良いとの事。
※このことは、東京から千葉・埼玉方面に帰る人も知っておいた方がいいと思います。多摩川を渡る神奈川県の人も決して他人事ではないかもしれません。

ほかにも、水害のときは松戸方面に避難のためのバスを出す協定が結ばれているとか、地震が起きたら「まず火の始末」は時代遅れであり、まずは「頭に物がヒットしないようにまずは身を守る」事が最優先になった、というお話もありました。何でも、頭に物がヒットしたら致命傷になる、というのが最大の理由だそうです。

この話、まとめますと「行政は頼りになりませんから自分で守れるように対策してください」でした。
偉い人たちも、まさにこのニュアンスに近い形で話をしていたので、実際やばいんだなと感じずにはいられません。

最後に、炊き立てのアルファ米が配られ、終わりました。
このアルファ米、下手な混ぜご飯よりおいしいですよ。どんぶり1杯分あったのでいい昼飯になりました。