美術館・博物館・そして花火

美術館・博物館・そして花火

昨日は午前中に用を済ませた後、いろいろな場所を回っていました。

まずは、上野公園にある東京都美術館
今回の催しは「トプカプ宮殿の至宝展?オスマン帝国と時代を彩った女性たち?」です。詳細は公式サイトをご覧いただくとして。
僕はトルコに行った事も無ければ、興味も調べたこともほとんどありませんでした。まず、トルコ系民族の源流がモンゴル周辺だったことに驚きましたし、何よりヨーロッパとは違った意味で豪華絢爛を誇っていたとは思いませんでした。
宮殿も、日本で例えるなら「大奥」に値すると思われる「ハレム」の存在ってのが印象的です。身だしなみを整え、ゆりかごをはじめとした調度品にふんだんに美と文化をつぎ込むこの方向性。今ではこんなにつぎ込むなんてどの国でも考えられないことでしょう。
こういう時代には圧政ってつき物ですけど、その傍らで現代では実現不可能な優美さと緻密さ、そしてそれをひっくるめた文化あるのだなと感心します。そう思うと、リッチになったときにただ自分につぎ込むんじゃなくて、はたから見て「豊かな」雰囲気を醸し出せる人って、今の日本に少ないなという印象を持たずにはいられません。

その後、東京都美術館で配布されていたチラシを見たら、両国の国技館となりにある江戸東京博物館で催しをやっている情報をキャッチしました。ついでに山手線→総武線を乗り継いで向かいます。
ここでは「大鉄道博覧会 ?昭和への旅は列車に乗って?」を観てきました。
今は交通機関も高速化・大容量化・多様化が進み、いかに「安いか」または「速いか」という大きく分けて2つのパラメータで選ばれる時代となっています。しかし、その前の時代、すなわち昭和は鉄道輸送がいかにメインの交通機関であり、これほどの物語と歴史を経てきたんですよ、と言う内容です。
鉄ちゃんには、模型やレプリカが一杯見られる催し、って思われているかもしれませんけど。


ジオラマってこういう視点で見てはじめて面白いと思うんだよな?
[ 1/30sec / F3.5 / 4.8mm / ISO 500 / NTT DoCoMo F902iS ]

今の時代、何が最も贅沢かと自分なりに考えると、お金を積むより時間を使えるほうが贅沢だと思うんですね。
安くても豊かに過ごせる方法って、ちょっと探せばいくらでも出てくるのです。たとえば青春18きっぷ。ムーンライトながらに乗るのもいいのですけど、ローカル線をのんびり周遊して特急では早く過ぎ去ってしまう風景を堪能することがどれだけ贅沢なことか。僕も去年のいまごろに九州を一周していた(「南九州の旅」をご覧ください)のですけど、いいもんですよ。

そうそう、今年は福岡への帰省からの帰りは寝台特急「はやぶさ」のA寝台個室を取りました。なんか、今乗らないとなくなっちゃいそうで。
その状況がある中で、東京?北海道には立派な「カシオペア」という新型寝台特急が走っていて、なんでもうまく行っているらしいのです。北海道と比べて距離も観光地数も引けを取らない九州には昭和のまま=前時代の痛んだ寝台特急しか走っていないのに、反対側はこの様相。それどころか、距離や便数も縮小されています。どうしたもんでしょうか。博物館には「はやぶさ」のエンブレムが煌々と展示されていたのに…。掘り起こすと再び輝く寝台特急路線になる気がするのですけどね。

お金ではない、時間の贅沢。電車じゃなくてもいいんですけど、もっと味わう人が増えるといいなと思わずにはいられません。
そうすれば、人も心の面でもう少し優雅になれるんじゃないかなと、僕は想像するのです。

家に帰ったら、今度は花火大会。「第32回江戸川区花火大会」です。
これは先週の隅田川の花火と違って、ベランダ真正面からのんびり眺められる催しです。


今日は風が強かった… 花火がなびいてる
[ 5sec / F8.0 / 200mm / ISO 400 / SIGMA 55-200mm F4.0-5.6 DC ]

会場は例に漏れず大混雑だったみたいですけど、こうしてベランダからのんびり花火を見るのも、また優雅だなと思います。

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