浅草へ寄席を観に行く

浅草へ寄席を観に行く

昨日の夕方は、浅草の「浅草演芸ホール」へ寄席を観に行ってきました。
寄席と言えば、皆様ご存知の落語をはじめとした話芸と、いろものと呼ばれる手品などをはじめとしたパフォーマンスがライブで見られる劇場の一種です。
寄席って言葉はあちこちで聞いたことはあったのですが、一度も足を運んだことがなかったのでこの日曜日を使って行ってみることにしました。

僕の自宅から浅草へのアクセスは2通りあります。ひとつは京成電車から都営浅草線を使う方法、もうひとつはバスを使う方法です。今回は、行きをバス、帰りを電車を利用して行く事にしました。
バスの中から見えた夕暮れが、とてもきれいでした。10年前の東京では、休日でもここまで澄んだ空はほぼ見えなかったのですが、最近空気がきれいになりつつあるのか見られるようになってきました。


美しき秋の夕暮れ 四つ木橋を走る都バスから
[ 1/15sec / F2.8 / 5.8mm / ISO 400 / Canon IXY Digital 60 ]

さて、30分もしないうちに浅草に到着です。
浅草演芸ホールは雷門の先の先、つくばエクスプレスの浅草駅に近いところにあります。それに、浅草は仲見世をはじめとした商店街が網の目のようにあり、歩いていると未だに迷います…。


浅草演芸ホール のぼりが逆に撮れてしもた
[ 1/60sec / F2.8 / 5.8mm / ISO 400 / Canon IXY Digital 60 ]

ちょっとここで、寄席の鑑賞について。
大きな特徴として、『出入り自由。自分の見たい時間に入って、帰りたい時間に出られる。』があります。普通、演劇というと幕が上がる前に席に着き、幕が下りるまで一通り鑑賞というのが一般的なのですが、寄席はちょっと違うようです。多くの方が登場され、かつひとつの部(昼・夜)が4?5時間の長丁場でさすがにずっと見るにはしんどいという事情があるからなのでしょうか。
違った側面で考えれば、自分の時間に合わせたり、観たい人の出演時間に合わせて入場することができるのが利点なのでしょうね。
ただ、マナーとして、途中で入場したときはとりあえず後ろに座り、出演者が変わるときに希望の席に移ること。また、席を立つときはやはり出演者が変わるときに動くことが大事なようです。状況を考えたら、自然かな。

さて、寄席は1人の出演者あたり大体15分の持ち時間で繰り広げられます。
観る前は15分って短いなーと思っていたのですが、とんでもない!落語・漫才・いろものとあって、同じ15分でもその感じる「長さ」が全く違います。
漫才だと、正直長い。10分がいいところではないでしょうか。というのも、漫才って落語と比べてスピード感がある話芸ですから、長く観ているとちょっと疲れてきてしまうのです。例え、面白い人でも…
いろものは、実際のところ落語に比べて上演時間が短いようでした。内容も「定番」の見せ物でサプライズはないのですが、逆に定番だから安心して観られる側面があるのだなと感じました。まるで、ドラえもんでのびた君が繰り広げる1話の展開のように(そういえばこの手のアニメも1話10分前後ですね)。

そして、落語。
話の展開は漫才ほど早くはないのですが、決して「遅い」とは思えないその展開がとても魅力的です。話の「間」がどうのこうのと言われる方がいますが、まさにその「間」に魅了されるのです。
また、古典落語から現代ネタ、そして自分ネタなど色々なネタがあるのですが、それぞれ「何がテーマなのだろう?」と考えながら聞き、そして噺家の方の動きを見ていると、会場の空気=話の世界に溶け込める気がします。これぞ寄席=ライブだな、と後で感じるエネルギーです。15分があっという間に終わります。
それと、テレビに良く出られる噺家さんの面白い話や、これはテレビじゃとてもじゃないけど話せないだろうというネタも繰り広げられるので、テレビとは違った面白さも味わえると思います。

そうそう、どんな人が来ていたかも合間にちょっと調べてみました。
僕の目では、30?40%の人が20・30代の人で、あとはご年配の方でした。噺家さんも言われていたのですが、最近若い方の入場者が増えているのだとか。へぇ?。でも、普通の生活では得られない何かを得られそうな場ではありますよね。

ということで、18:00前から最後(21:00)まで観て、家に帰りました。1日、何時間いても2,500円。
ぷはー、ちょっと長かった。

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